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英語の倒置法の使い方!強調・否定・仮定を例文付きでズバッと解説!

 

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英語の「倒置法」って言葉は知っているけど、イマイチ使い方が分からない。そんな方も多いのではないでしょうか?

英語の文を作るときの基本は5文型です。ところが、この「倒置法」では文の順序が変わります。

なので、基本の5文型がよく分かっていないまま、この「倒置法」を学ぶと混乱してしまう可能性もあるので、まずは以下の記事で「5文型」についておさらいしておきましょう。

英語の文型!5つのパターンを使いこなすための基礎知識!

おさらいはバッチリですか?では、英語の「倒置法」について紹介していきたいと思います!



「強調」の倒置法

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あることを強調して言いたいときの使い方です。

考え方は至ってシンプル。自分の中で1番伝えたい言葉を最初に持ってくるという方法です。

では、使い方を確認していきましょう!

「目的語」+「倒置」

まずは、「目的語」を強調したいときの例を見ていきましょう。

以下は、通常の文の形です。

I like chemistry, but I don’t like biology.

「化学は好きだけど、生物は好きじゃない。」という内容の文。

では、この文の「目的語」を強調してみます。

Chemistry I like, but biology I don’t like.
(化学は好きだけど、生物は好きじゃない。)

それぞれ、“chemistry”、”biology”という「目的語」が先頭に来ただけで、あとの語順はそのままです。

個人的には、英語の「倒置法」の中で、この形が1番シンプルで分かりやすいなって思います。単に「強調」して言いたい言葉を最初に持ってくればいいだけですから。

「補語」+「倒置」

次に、「補語」として使われる「形容詞」を強調するための使い方です。

まずは、以下の文を見て下さい。

The last part of the movie was wonderful.

「その映画のラストシーンは素晴らしかった」という意味の文です。

この文の「補語」である”wonderful”を強調したいときには、以下のように言えます。

Wonderful was the last part of the movie.
(その映画のラストシーンは素晴らしかった。)

“wonderful”の後の語順がひっくり返って、“was the last part of the movie”となっています。

先ほどの「目的語」の例とは違っていますね。単に強調したい言葉を先頭に持ってくるだけではなく、その後の言葉の順番を変えないといけないのです。

「目的語」の例がシンプルなだけで、あとの使い方については、これが基本の考え方になります。

この例のように、「主語」が具体的な「名詞」の場合は「倒置法」が使われます。

ただし、この「補語」のパターンでも、「主語」が”he”や”she”などの「代名詞」場合は、そのまま「主語+動詞」の順番でOKです

Wonderful it was.

 「副詞」+「倒置」

続いては、英語の「副詞」を強調したいときのパターンです。

まずは、こちらの文を見て下さい。

The train comes here.

「電車がこっちに来るよ」という意味の文。この中の「副詞」は”here”です。では、これを先頭に持っていきましょう。

Here comes the train.
(電車がこっちに来るよ。)

“Here comes ○○.”という表現を何となく耳にしたことがあるという人もいるかと思います。実は、これも「倒置法」の表現の1つだったんですね。

“here”のあとの言葉の順番が入れ替わっています。

ちなみに、こちらも「代名詞」の場合には、「主語+動詞」の順番のままです。

Here it comes.

「発言」+「倒置」

この使い方は、英語の物語などでよくみられる形です。誰かの発言を強調させたいときの使い方です。

こちらは、通常の形の文。

Lucy said, “I want to go there.”

「ルーシーは”そこに行きたい”と言いました」という内容。

その「発言」部分を強調させると、このようになります。

“I want to go there,” said Lucy.
(「そこに行きたい」とルーシーは言った。)

“said ○○”の形、見覚えありませんか?実はここにも「倒置法」が使われていたんですね。

そしてこの使い方でも、「代名詞」の場合は、そのままの語順になります。

“I want to go there,” she said.


「否定」の倒置法

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次は「否定」の「倒置法」です。「倒置法」には、「否定」する言葉を最初に持ってくるという使い方があります。

ポイントとしては、「否定」の言葉を先頭に置くときには、その後の後に続く文が「英語の疑問文」の語順になるということです。

では、いくつかの例で見ていきましょう!

“not+名詞”+「倒置」

「否定」と言えば、英語の”not”という言葉ですね。“not+名詞”の形を先頭に持ってきて、文を作ります。

ここでの「名詞」とは、元の文の形で考えたときに「目的語」に当たるものです。

まずは、元々の文。

He didn’t write a single answer on the test.

「彼はテストで1つの答えも書かなかった」という内容です。「目的語」は”a single answer”になります。

では、これを「倒置法」の文にしてみましょう。

Not a single answer did he write.
(彼はテストで1つの答えも書かなかった。)

まずは、「否定」の言葉である”not”が最初に来ていますね。そして、そのあとには「名詞」である”a single answer”を持ってきます。

そして、「否定」の言葉のあとは「疑問文」の形にするので、”did he write”になるんですね。内容が過去のことなので、「過去形の疑問文」を作るイメージです。

“not+副詞(句)”+「倒置」

こちらも”not”を使うパターンです。

先ほどは、”not”の後に「名詞」が続きましたが、今度は英語の「副詞」または「副詞句」が続く形です。「副詞句」とは「副詞を含んだ文」のこと。

では、まずは通常の文の形です。

They didn’t know it was her birthday until Jack told them.

「ジャックが教えるまで、彼らは彼女の誕生日を知らなかった」という内容の文です。

これを「倒置法」の文で表現するとどうなるでしょうか?

Not until Jack told them did they know it was her birthday.
(ジャックが教えるまで、彼らは彼女の誕生日を知らなかった。)

“until Jack told them”の部分が「副詞句」になります。そして、その後が”did they know”で、「疑問文」の語順になっていますね。

「もとは”didn’t”だから、”didn’t they”じゃないの?」と思った方もいるかもしれません。これは”did they”でOKなんです。

なぜなら、“didn’t”に含まれている”not”が先頭の”not”だからです。そのため、もう”did”を否定の形にする必要はありません。

“never”+「倒置」

「一度も○○ない」とか「絶対に○○ない」という意味で使われる英語”never”を使った場合を見てみましょう。

まずは、通常の文の形はこちら。

I will never forget about the wonderful memories I have here.

「ここでの素晴らしい思い出は絶対に忘れないよ。」という意味の文です。

では、この中の”never”を先頭に持ってきましょう。

Never will I forget about the wonderful memories I have here.
(ここでの素晴らしい思い出は絶対に忘れないよ。)

“never”が先頭にあり、その後は“will I”と「疑問文」の形になっていますね。

“hardly”+「倒置」

「めったに○○ない」や「ほとんど○○ない」という意味を持つ英語”hardly”を使った例を見ていきましょう。

まずは、通常の文の形。

I can hardly believe that he got married to her.

「彼が彼女と結婚したなんて、信じられない」という内容です。

“hardly”を先頭に持ってきて、「倒置法」の文で書くとこのようになります。

Hardly can I believe that he got married to her.
(彼が彼女と結婚したなんて、信じられない。)

こちらも”hardly”のあとは、“can I”と語順を入れ替えて「疑問文」の形になっていますね。

“little”+「倒置」

「え、”little”って否定の言葉なの?」と思った方もいるかもしれませんね。そうなんです、英語の”little”には「ほとんど○○ない」という「否定」の意味もあるんです。

まずは、こちらの文を見て下さい。

I little dreamed that she would win the Olympic gold medal.

「彼女がオリンピックで金メダルを取るなんて、夢にも思わなかった」という意味の文です。

では、この中の”little”を先頭に持ってくるとどうなるのか見てみましょう。

Little did I dream that she would win the Olympic gold medal.
(彼女がオリンピックで金メダルを取るなんて、夢にも思わなかった)

「”little”を先頭に持って来たら、”I”と”dreamed”を入れ替えて、”Little dreamed I”かな?」と思ってしまうかもしれません。

ですが、それは間違いなので気をつけましょう。この項目の最初に書いたように、「否定」の言葉の後は「疑問文」の形にするのです。

この場合、元々が”I dreamed”と過去の内容ですから、「過去形の疑問文」の形にしないといけません。そのため、“Little did I”という形になっているんですね。

※ここで紹介した以外にも「否定」を表す語はたくさんありますが、基本的なパターンは一緒です。

「否定」の言葉を最初に置いたら、その後は「疑問文」の形にする。これを抑えておきましょう。


「仮定」の倒置法

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最後は、「仮定」の「倒置法」です。

英語の「仮定」というと、”if”を使った文がおなじみですね。ところが、この”if”を使わずに「仮定」の文を作ることができるのです。

でも”if”を取ってしまったら、「仮定」だと分からないですよね。そうならないように「倒置法」を使うのです。

“were”+「倒置」

【”if”+○○+”were”】の形の文で、英語の「倒置法」を使うと、どのようになるでしょうか?

まずは、”if”を使った文を見て下さい。

If I were smarter, I would get better grades.

「もっと頭が良ければ、もっといい成績を取れるのに」という意味の文です。

では、「仮定」の意味を持ったまま、この文の”if”を取ってみましょう。

Were I smarter, I would get good grades.
(もっと頭が良ければ、もっといい成績を取れるのに。)

「主語」の”I”と「動詞」の”were”の場所が入れ替わってます。

このように、“if”を使わずに英語の「仮定」の文を作るときには、語順が「”were”+主語」になるんです。

“had”+「倒置」

続いては、英語の”had”を使った「仮定」の文についてです。言葉は変わりますが、考え方は”were”のときと同じ。

以下は”if”を使った文章です。

If we had known that, we would have helped you.

「もしそれを知っていたら、あなたを手伝うことができたのに」という意味ですね。

これを”if”を使わずに表現すると、以下のようになります。

Had we known that, we would have helped you.
(もしそれを知っていたら、あなたを手伝うことができたのに。)

“if”が取れて、“I”と”had”の場所が入れ替わっていますね。

“should”+「倒置」

英語の”should”を使うときにも同じパターンです。

まずは、”If”を使った文。

If you should visit Japan, please contact me.

「もし日本を訪れることがあったら、私に連絡して下さい」という意味の文です。

では、これを”if”を使わずに表現すると、このようになります。

Should you visit Japan, please contact me.
(もし日本を訪れることがあったら、私に連絡して下さい。)

“you”と”should”の位置が入れ替わっていますね。

英語の”if”を使った「仮定」についても学習したいという方は、以下の記事も参考にしてみて下さいね

「仮定法」の英語!「if」を使って「もしも」の話をするための基礎知識!

おわりに

今回は英語の「倒置法」について紹介しました。いかがでしたか?

「倒置法だから語順をひっくり返すだけ」かと思いきや、使い方によって様々パターンがあります。自分で使いこなすには、なかなか難しいかもしれません。

ですが、こういう英語のルールがあると知っていれば、英語を聞いたり読んだりしたときの意味の捉え方が変わってきます。

今回の記事を参考に、少しずつ英語の「倒置法」に慣れていってみて下さいね。

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