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「seat」と「chair」の違い!「座席」の英語をスマートに使い分ける!

 

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英語で「座席」や「座る場所」を意味する言葉といえば、多くの人が”seat”と”chair”を思い浮かべるのではないかと思います。

よく耳にする言葉ですし、難しい単語だというイメージをお持ちの方は少ないでしょう。

ただ、そんな方たちの中にも、それらの違いを説明するとなると、少し悩んでしまうという人もいるかもしれませんね。

そんなわけで、今回は英語の”seat”と”chair”の違いについて、バッチリ解説しちゃいます!



「seat」と「chair」の違い

まず、それぞれの言葉の詳しい解説をする前に、大まかな違いについて紹介します。

英語の”seat”と”chair”の意味は以下のように異なります。どちらも「名詞」としての意味です。

“seat”  ⇒ 「座るスペース」を指す
“chair”「一人用の背もたれがある椅子」を指す

英語の”chair”は「座る物そのもの」を意味するのに対して、”seat”は「座る場所や空間」を意味しているんですね。

ただし、「一人用の背もたれがある椅子」でも”chair”を使わずに、”seat”を使うケースがあります。それは「乗り物や劇場などの座席」を言う場合です。

バスや映画館などの席は、一人ずつが座るものとして区切られていますが、”seat”を使うことができます。

というのも、”seat”というのは「座る物の種類は関係なく座るスペース」を指す言葉なので、それが「椅子」だろうが、「ベンチ」だろうが関係ありません。

そして、英語の”seat”と”chair”には「動詞」としての意味があり、そこにも大きな違いがあるんです。

“seat”  ⇒ 人を座らせる
“chair”議長を務める

「動詞」の意味になると、それぞれの意味に大きな違いがありますね。

それでは、英語の”seat”と”chair”の違いを詳しく見ていきましょう!


「seat」について

「座るスペース」という意味

英語の”seat”は、「座るスペース」を意味します。

1人用の座席でも、数人で座れるベンチやソファタイプの座席でも、「人が座る場所や空間」を指すのであれば、”seat”を使うことが出来るんです。

Here is your seat.
(ここがあなたの席ですよ。)

Our seats were near the stage.
(僕たちの席はステージに近かった。)

All of the seats on the bus were taken.
(バスの座席は全部埋まってた。)

上の例文のように、乗り物や公共施設などの「座席」を指す時には、基本的に”seat”が使われます。

そのような場所では、座る物が「どんな種類の物か」を意識するよりも、「座るスペース」として捉えるので、”seat”を使う方が自然なんですね。

もちろん、他の場所で「座るスペース」を指すために”seat”を使うことはあります。例えば、ご存知の方も多い”Have a seat.”という表現です。

Thank you for coming today. Please have a seat.
(今日は来てくれてありがとうございます。どうぞかけてください。)

“Have a seat.”は、相手に座ることを促す英語フレーズの1つです。直訳すると「座るスペースを持って」、つまり「座って」とか「おかけください」という意味になります。

特に「座る物が何か」ということは意識していません。相手に座るスペースを確保してもらうという意識が働いている表現です。

他の言い方で、”Take a seat.”や”Grab a seat.”もありますが、これらも同じ感覚ですね。

「人を座らせる」という意味

英語”seat”を「動詞」として使うと、「人を座らせる」という意味になるんです。

“seat+○○”の形で「○○を座らせる」という表現が出来ます。

例えば、こんな風に使います。

The teacher seated the students in alphabetical order.
(その先生は生徒たちをアルファベット順に座らせた。)

「動詞」の”seat”を使った、「おかけください」を意味する表現もあります。

Please be seated.
(着席してください。)

これは”Have a seat.”などと比べて、かなり丁寧な印象の英語フレーズです。

そして、1対1の相手に対してというより、講演や集会などの多くの人が集まっている場面で着席を促す時に使われます。

ちなみに、この表現のように誰かが座るように促すためには”be seated”と受動態の形にしなくてはいけません。”seat”が「人を座らせる」という意味ですから、”Please seat.”だと「人を座らせてください」になってしまうんです。

だから、”Please be seated.”という形にして「座らさせられてください」とし、つまり「座ってください」というニュアンスにする必要があるんです。


「chair」について

「一人用の背もたれがある椅子」という意味

英語の”chair”は、日本語の「椅子」のイメージで考えてほぼ問題ありません。

「ほぼ」と書いたのは、日本語で言う「椅子」が全て”chair”に当てはまるとは限らないからです。

“chair”が指すのは、「一人用の背もたれがある椅子」だけです。

例えば、「背もたれがない丸椅子」は”chair”とは言いません。そのような椅子は”stool”と表現するのです。

そして、この”chair”は「座る物」を指しています。”seat”のように「スペース」を意識はしていません。

I bought new chairs for the living room.
(リビング用に新しい椅子を買ったんだ。)

You can sit on the chair over there.
(向こうの椅子に座っていいよ。)

「議長を務める」という意味

英語の”chair”を「動詞」で使うと、「会議や委員会の議長を務める」という意味になります。

例えば、以下のように使うことが出来ますよ。

John will chair the meeting tomorrow.
(ジョンが明日の会議の議長を務めます。)

She has chaired the committee since 2010.
(彼女は2010年からこの委員会の議長を務めています。)

おわりに

今回は、英語の”seat”と”chair”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?

なじみのあるシンプルな言葉だけに、細かい違いとなると意外と分からなかったりするものですよね。

ただ、今回の違いはそこまでややこしいものではないので、例文を使って練習をすれば、すぐ慣れてしまうと思います!

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