留学で就職を有利にするには?帰国後をふまえた心得10選!
「留学は就職に有利」という声もあれば、「逆に就職が不利になる」なんていう意見もあります。
ネットに溢れている情報のどれを一体信じていいか分からなくなりますよね。今回はそんな就職に関する疑問にも触れながら、渡航前に知っておきたい留学の大切なポイントを紹介します!
「留学が就職に不利」は誤解!
そもそも「留学が就職に不利」という言葉自体に語弊があります。これではまるで「留学に行くこと」がネガティブなものと捉えられてしまいそう。これは明らかに大きな誤解です。
正しくはコレ。
「留学が長期の旅行程度で終わり、就職活動時に現地でのエピソードをうまく自己PRに生かせなかった人」
こんな人が就職と留学を上手に結びつけられないのです。
この点をふまえた上で、ネットで語られる「就職に不利」という理由を見てみましょう。
①留学経験のある人は山ほどいる
⇒「語学力向上のため1年間○○に行ってきました」という人の量産
②遊学してきたと思われる
⇒受講した授業に統一性・専門性がない、授業の話が全く出てこない
③語学力のみでは就職活動の武器にならない
⇒「英語力が伸びました」程度の主張しかできていない
④留学経験者が苦手な企業がある
⇒そもそも留学を希望している人は、こんな企業は向いていません
というような理由が言われています。
ですが賢い人なら「でもこれって本人次第で変わるんじゃないの?」と気づくはず。
断言します。
留学経験は就職活動において、絶対に不利になりません!
出国前・留学中・帰国後に、これから紹介する心得をしっかり意識すれば大丈夫です。
生かすも殺すもあなた次第!
留学前の心得
目的を決める
〜自分のゴールとは?〜
留学に行く人の動機は様々。いわゆる「意識が高い」とされる理由で行く場合もあれば、単に「海外に行きたい」という気持ちの人もいます。どういった理由であれ何かを「決断した」ことには間違いないわけですから、褒められるべき行為です。
ただし、やはり就職時のことを考えて「まともな」理由が必要。面接時に「なんとなく行ってきました」と言っているようではいけませんよね。「留学を通して、何を得たいのか」を明確にして計画するようにしましょう。ゴールを意識するのとしないのでは、その過程に大きな差が出てきます。
そしてこの目的設定ですが、なるべく語学力向上以外のものを選んだ方がいいです。もちろん語学力向上も立派な目的になります。ただ先ほども言ったように、留学をした就職活動中の人はたくさんいます。その中でどう差別化するかという意味では、語学力以外に着目するのが手っ取り早いのです。
誤解してはいけないのは、この目的は直接就職に結びつくものにする必要はないということ。広告関係の仕事をしたいから、マーケティングを学びに行くというような理由でなくていいのです。
肝心なのはESに書く際に「目標設定〜ゴール達成」までがキレイに語れるかという点。この条件を満たしていれば、なんだって大丈夫!
目標達成ができる渡航先を選ぶ
〜条件に合う場所は?〜
目的が決まったら、次のステップはその夢が実現できる渡航先を選ぶこと。例えば「アイルランド音楽を本場学んで、魅力を日本に伝える」という目的があるのに、行き先をカナダにしたら何だか変ですよね。「こういう目的があるから、この国・学校にしたんだ」と堂々と言えるように場所を選びましょう。
渡航先を選ぶ時に見ておきたい項目がこちら。
①○○発祥の国
⇒興味のある分野が生まれた場所を探してみる
②学部、提供されている授業
⇒学びたい分野の授業がオファーされているか確認する
③クラブアクティビティー、コミュニティー
⇒授業以外にどんな活動ができるか調べる
留学中の心得
日本人で固まらない
〜楽な方へ流れない〜
現地で日本人とばっかり固まっているのでは意味がありません。海外で生活したのに、語学が伸びないなんてあまりに悲しいですよね。確かに慣れない土地では不安なことも多いはず。そんな時に慣れ親しんだ言葉でコミュニケーションが取れる日本人同士は気楽です。
でも本当に高いお金をかけて日本人とばかりつるみたいですか?せっかく海外にいるんだから、日本では出会えない現地の人と交流をしましょう。
とはいえ、海外で会える日本人というのはかなり特殊な部分もあります。日本ではなかなかお話ができないような人でも、同じ国籍というだけで海外では共通項となり、交流できる機会になります。留学時代に出会った人が、帰国後に就職において有力な人脈となることも!
ということで、日本人との接触はいいバランスを保つことを心がけましょう!側に日本人がいるのに、「全く喋らない」というのは間違いです。
受講する授業の軸を決める
〜目的に沿った授業選びをしよう〜
受講講義に一定の軸を持たせることは大切です。テーマを持つと勉強に対する集中力もあがりますし、専門性も身に付きます。フォーカスがしっかりと定まっていると、ESに書ける材料になりやすいですよ。
とはいえ、自分でも気づかない興味分野もきっとあるはず。試しに取ってみたクラスが面白かった!なんてエピソードもあるので、60%は決まった軸の授業、40%は気になっている授業といったバランスで受講するのがオススメです。
教室の外で行う活動に参加する
〜留学経験に深みを持たせる〜
授業だけではなく、教室の外で行う活動もお忘れずに!就職活動時は引き出しが多いと何かと役に立ちますし、アカデミックだけの留学経験に深みを持たせることができます。音楽活動・スポーツクラブ・ボランティア・インターンなど、できるものはたくさんありますよ。
ESに書くエピソードも、意外にここからネタが生まれることも多いです。「自分の行動で何かに影響を与えた」というストーリーは、教室の外で起きる確率が高い!しかも「初めての土地で、何かに挑戦をした・成し遂げた」という話は、まさに留学ならではの経験ですよね。
記録を残す
〜体験を形にしておこう〜
意外に忘れがちなのが、留学中の体験を形に残しておくということ。これは自分の記録でもあり、功績になります。自分のエピソードに具体性を持たせるためにも、こういった記録は就職活動用に残しておきましょう。
例えばボランティア活動をした時の写真、スポーツ大会でもらった賞、大学のフリーペーパーに投稿した記事など形に残るものは様々。言い換えれば、何か形に残るように意識しながら課外活動に取り組むといいかもしれません。
視点を変えて、留学体験専用のブログを開設してもいいですね。留学を検討している人は、ネット上で必死に情報を集めるものです。特定の学校や地域などの細かい状況を知るには、個人ブログが大活躍。結構需要はあるものです。
こまめに更新をして、「日本にいる人のために情報発信をした」というエピソードにもなります。こういったものでさえ、ESに役立つ素材になるのです。
留学先で開催される就職活動フォーラムに参加する
〜海外にいる間に就職活動を体験しよう〜
日英バイリンガルのために準備された就職活動フォーラムでは、海外留学者や帰国子女などのグローバル人材をGETするために企業がこぞって集まります。
ディスコインターナショナルが運営する「キャリアフォーラム」は、向こうに滞在中に是非参加して欲しい就職フェアです。海外ではボストン、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ロンドン、シドニーで開催しているので、自分のいる場所から一番アクセスのいい会場に行ってみましょう。
▼ ▼ 詳しくはこちらから ▼ ▼
http://www.careerforum.net/event/?lang=J
このフォーラムで就職先を探してもいいし、日本で就職活動を迎える前の練習として利用するのもいいですね。
帰国後の心得
体験したエピソードを書き出す
〜自分の強みを見いだす〜
自己PRをまとめる時は、まず素材を整理するところから始まります。記録をもとに、体験したことやエピソードを書き出してみましょう。その中から自分の強みを探し出す作業が大切です。例えば「課題・逆境・弱み」に対して、それを「どう克服したのか」というネタはありませんか?何か「他人に影響を与えた」エピソードはありませんか?
慣れない環境である海外だからこそ発生するトラブルは、思い出せば色々あったはず。それにどう向かい合ったのかを、キレイに整理してみましょう。ESに使える要素はたくさんあるはずです。
10年後の自分を想像する
〜将来どんな姿でありたい?〜
就職活動は思っている以上に周りの声に左右されやすいです。「こういう職種じゃなきゃダメでしょ」「やっぱり就職なら外資?」など、様々な意見を聞くことになります。でも最終的に大切なのは、自分がどう思うかということ。
あなたは10年後どんな姿でいたいですか?「なりたい姿」が思い浮かばなかったら、「なりたくない姿」を考えてみましょう。目先の状況で志望する企業を選ぶのではなく、先を見据えて業種を決めるようにしましょう。
希望業界ではどういった人間が好まれるか研究する
〜企業が望む資質を自身の体験から見つけ出す〜
ざっくりと希望業界が決まったら、その職種で働いている人がどういうタイプの人間かを研究しましょう。企業ホームページでも業界を説明した本を参考にするでもいいし、OB・OG訪問で直接聞いてみるのもありです。
「どういった人間が好まれるか」が分かったら、書き出したエピソードを見てみましょう。そのネタの中から、都合のいいストーリーをピックアップするのです。
まず自分の持ちネタを知ること、そして志望する企業が求める人間を知ること。そこから初めて「自己PRを作成」することができます。
おわりに
今回紹介した心得を守れば、就職にも有利になる充実した時間を送れるはず!そして就職も大事ですが、そればかりに捕われずに楽しむことも忘れないでください!