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アメリカのクリスマスの過ごし方!日本との違いはどんなの?

 

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寒い冬に心が温まるような楽しいイベントの「クリスマス」。12月になるとサンタやツリーのモチーフ、そしてキラキラのライティングなどで、街全体がクリスマス一色になりますよね。日本では比較的ロマンチックなイベントとして恋人間で楽しまれていますが、一体アメリカではどのような扱い方をされているのかご存知でしょうか?

今回は意外にあまり知られていない「アメリカのクリスマスの過ごし方」を紹介したいと思います!



アメリカ人にとってクリスマスとは?

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宗教的&非宗教的な日

そもそもクリスマスは英語で”Christmas”と表記し、”Christ”(キリスト)と”Mass”(ミサ)を合わせたものなので、「キリストの感謝の典礼」という意味になります。つまり12月25日はイエス・キリストが誕生した日をお祝いする宗教的な日なので、キリスト教徒でなければクリスマスをお祝いをしないのが普通です。

しかし19世紀ごろからアメリカではクリスマスが商業化され、キリスト教徒でなくてもお祝いをする非宗教的なイベントとして楽しまれている傾向があります。街全体が装飾で一杯になり、どこのお店もギフトの買い物客を集めるために様々なキャンペーンを行います。濃い宗教色はありますが、12月25日は祝日でお休みということもあり、どんな国民も楽しみにしている日と受け止めているようです。

キリスト教徒のイブ

アメリカのキリスト教徒はイブの夕方から夜にかけて、家族全員で教会に行って祈りを捧げるのが一般的です。教会によって催しは異なりますが、イブの夜はクリスマス特別プログラムが開かれるケースが多く、子供達がキリストの誕生劇を披露したり、音楽を演奏したりします。静粛に行うところや賑やかに行うところなど、教会によって傾向があるようです。

ホリデーシーズンは11月にスタート

アメリカのホリデーシーズンは、11月第4木曜日に行われるサンクスギビングデー(Thanksgiving Day)が終わると同時にスタートします。装飾や店頭に並ぶものが切り替えられ、一気に街がクリスマス一色になるのです。

この時期はもちろん宗教を問わず、多くのアメリカ国民が楽しみにしているシーズンでもあります。例えば、ユダヤ人の祝日ハヌカー(Hanukah)は12月中頃に祝われ、アフリカ系アメリカ人のお祭りクワンザ(Kwanza)は12月26日から年明けにかけてお祝いされます。12月25日がアメリカの祝日ということもありますが、こういった様々なお祝いごとを含めたホリデーシーズンなのですね。

“Merry Christmas”は言わない?

多宗教国家のアメリカでは、近頃”Merry Christmas”(メリークリスマス)を言わない傾向が出ています。「楽しいクリスマスを」という意味なので、キリスト教徒でない人にとっては宗教的なワードが引っかかってしまうのです。特定の宗教色を全面に出すのは良くないという理由から、最近では“Happy Holidays”(楽しい祝日を)という言い方が好まれるようになっています。

相手がクリスチャンか分からない場合は、”Happy Holidays”と声をかけてあげるのがいいでしょう。


アメリカ人のクリスマスの過ごし方とは?

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家族の日

日本ではクリスマスは宗教的意味があまりないため、恋人と過ごすようなロマンチックな日と認識されています。しかしアメリカでは家族と過ごす日とされ、遠く離れていても家族や親戚がみんな集まるのが一般的です。学校、仕事、お店など12月25日はどこもお休みなので、まるで日本のお正月のように必ず休むことができ、ゆっくりと過ごすことができます。

飾り付け

アメリカの家庭では、室内にクリスマスツリーとして常緑樹、もしくは毎年使うことができる人口のツリーを置き、色とりどりなライトやオーナメントで飾り付けをします。他にも室内をキャンディーケーンやサンタなどのモチーフで飾り付け、全体が温かみのある空間になります。家の外もライトを取り付け、夜は住宅地も美しくライティングされていることが多いです。

こういった飾り付けはクリスマスが終わった26日ごろに閉まってしまうお家もあれば、年明けまで飾ったままにしているお家もあります。とにかく12月中はあちこちで装飾を目にすることができるでしょう。

プレゼント

家族が集まるこの日は、みんながそれぞれギフトを準備します。特に子供達は家族達からたくさんのプレゼントをもらいます。それに加えてサンタクロースからももらうことになるので、1つだけでなく複数のギフトがもらえるという日になっています。

サンタクロースに感謝の気持ちを込めてクッキーやミルクを準備して子供達は床につき、25日の朝に目覚めるとツリーの下にプレゼントが置いてあるというのが定番です。パジャマ姿のまま袋をビリビリに破いてプレゼントを開ける光景がよく見られます。そして用意してあったクッキーが少し食べられているのを見て、多くの子供達はサンタクロースが来たことを喜ぶのです。

大人同士でもプレゼントを交換をします。”Secret Santa”(シークレット・サンタ)と言って、グループ内でランダムに内緒でプレゼントを用意する相手を決め、それぞれ当日になって交換し合うといったイベントで楽しむ人も。とにかくプレゼントにかける出費が多いのがアメリカのホリデーシーズンなのですね。

食べ物

お店がどこ閉まっている、そして雪が降っていて寒いという理由から、12月24日のディナーは家で食べられることがほとんどです。

そしてアメリカでは「クリスマスには絶対これを食べる!」と決まっているものは実はあまりありません。しかし大抵の家庭でローストターキ(七面鳥)、ローストポーク、ローストポーク、ハムなどにクランベリーソースと野菜を付け合わせるのが一般的です。

またアメリカではクリスマスケーキを食べることはほとんどありません。食後にケーキを食べるとしても、パンプキンパイやピーカンパイ、アップルパイなど、年中好まれて食べられるデザートが登場します。クリスマスらしいケーキはありませんが、そのかわりクッキーを焼くお家が多いようです。このクッキーがそのままサンタクロースにプレゼントするクッキーにもなるのですね。星やジンジャーブレッドマンなどの形になっていることがよくあります。

ホリデーシーズン定番の飲み物ではエッグノッグという牛乳ベースのドリンクもあります。牛乳、クリーム、砂糖、溶き卵にブランデーなどのアルコールを混ぜた独特なもので、意外とクセになる味がします。

メッセージカード

ホリデーシーズンはメッセージカードを親族、友達、仕事関係者の間で送り合うことでも有名です。12月中旬から24日直前に届くように送られ、場合によっては新年の挨拶も兼ねていることもあります。日本で言うところの年賀状のように扱われているのですね。

近年のアメリカでは相手の宗教観に配慮を示し、キリスト教と関係しないデザインやメッセージのカードで送られることが多いです。またネット上で送信するEカードも手軽で人気になっています。


おわりに

いかがでしたか?
アメリカでは日本とは少し違い、家族間中心で楽しんでいるイベントなのですね!多宗教多人種国家ならではの傾向なども垣間見え、日本との文化差を感じて頂けたかと思います。しかしアメリカでも日本でも、みんなが楽しみにしている日には変わりはないようですね!

【参考文献】

Americans Celebrate Christmas with Many Traditions │IIP Digital

Christmas Traditions: Britain vs. America │BBC America

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