allow/permit/admitの違いは?「許す」の英語を正しく使い分ける!
「許す」という意味の英語と言えば、どんな言葉が思い浮かびますか?
実は、「許す」という意味を持つ英語にはたくさんの種類があります。
ですが、それらは同じ日本語の意味でありながら、1つ1つニュアンスが違うんです。
今回は、その中から”allow”、”permit”、”admit”の違いについて紹介していきたいと思います!
「allow」、「permit」、「admit」の違い
それぞれの言葉について詳しく見ていく前に、違いを大まかにチェックしましょう。
各言葉が意味する「許す」には、以下のようなニュアンスが込められています。
“allow” ⇒ 人がすることを受け入れて認める
“permit” ⇒ 人がすることを公的に許可する
“admit” ⇒ 人が入ることを許可する
“allow”と”permit”は、意味合い的には大きな違いはありません。ただし、”permit”の方が硬い印象の言葉です。
この”permit”は、規則や法律などに沿って公的に「許す」と言う時に使われることが多いです。
一方の”allow”は、特に何かの決まりに沿って「許す」と言っているわけではありません。
個人の感覚などで「していいよ」、「別にやっても構わないよ」という感じで許可を出すイメージです。硬い感じはしません。
そして、もう1つの”admit”は他の2つとは使われ方が明らかに違っています。
「入学」や「入場」など、どこかに「入ることを許す」と言う時だけに使われるんです。
“allow”や”permit”のように、あらゆる事柄に関して「人がすることを許可する」というニュアンスはないので気を付けましょう。
それでは、これらの言葉の詳しい使い方を紹介します!
「allow」について
人がすることを受け入れて認める
英語”allow”の「許す」は、人の行動などについて「してもいいよ」と認める時に使われます。
場面にもよりますが、積極的にそれをすることを促すというよりは、「まあいいよ」とか「しても構わないよ」と相手の行動を受け入れてあげる感じですね。
では、いくつかの例文で使い方を確認してみましょう。
My father allowed my sister to marry her boyfriend.
(父は、妹が彼氏と結婚することを許した。)
The patient will be allowed to eat the normal diet next week.
(来週には、その患者は普通の食事をすることができるだろう。)
この”allow”を否定形で使うと、「〇〇することを許さない」という意味になります。
人がすることなどを「受け入れない」、「認めない」というニュアンスです。
She doesn’t allow her son to have a smartphone.
(彼女は息子がスマホを持つことを認めていない。)
We aren’t allowed to smoke in the office.
(オフィスでタバコを吸うことは許されていません。)
「permit」について
人がすることを公的に許可する
“allow”と同様に、英語の”permit”には「人がすることを認めて許す」というニュアンスがあります。
ただ、”allow”と比べて硬い印象のある単語です。フォーマルな言葉ですね。
そのため、「法律や規則などに沿って許可する」と言う場合には”permit”を使う傾向があります。
あるいは、「国や組織など権威がある人が許可を出す」という内容の時にも、この”permit”が使われることが多いですね。
個人的な感情で「いいよ」と言うというよりは、「こういう決まりがあるので、それに従って許可しましょう」というイメージです。
例えば、以下の例文のように使います。
The boss permitted me to take one week paid leave.
(上司は私が1週間の有休を許可してくれました。)
People are permitted to drink alcohol here.
(ここでお酒を飲むことは許可されています。)
否定形で使うと、「人がすることを公的に許可しない」というような意味合いになりますね。
「ルールとして認められません」という感じです。
Teachers don’t permit their students to come to school by bike.
(教師たちは生徒が自転車で学校に来ることを許可していません。)
The employees aren’t permitted to work overtime more than two hours.
(従業員たちは2時間以上残業することを認められていません。)
「admit」について
人が入ることを認める
英語の”admit”は、”allow”や”permit”と違い、「許す」の意味で使われる場面が限られています。
「誰かがどこかに入ることを許可する」と言う時にだけ使われるんです。
例えば、「ある場所への入場」や「学校への入学」などですね。
それでは、その使い方を例文でチェックしてみましょう。
The gym admits its special members into the sauna.
(そのジムでは特別会員にサウナへ入ることを許可しています。)
Lisa will be admitted to the advanced course next year.
(リサは来年上級コースに入ることを認められるだろう。)
否定形で使うと、「入ることを許可しない」という意味を表すことが出来ます。
The university didn’t admit women at the time.
(その当時、その大学は女性の入学を許していなかった。)
They weren’t admitted into the stadium.
(彼らはスタジアムへの入場を認められなかった。)
ちなみに、この英語の”admit”には、他に「認める」という意味があります。もしかしたら、そちらの意味の印象が強かったという方もいるかもしれませんね。
今回の「許す」の意味もしっかり押さえておきましょう。
おわりに
今回は、「許す」という意味を持つ英語の”allow”、”permit”、”admit”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
それぞれが持つ「許す」には、ニュアンスの違いや使われ方の違いがありましたね。
会話の中でパッとスムーズに使いこなすことが出来るように、色んな場面を想定しながら、使い方を練習しておきましょう。