「house」と「home」の違い!『家』を意味する英語の使い分ける!
「家」を意味する英語と言われて、多くの人が思い浮かべるのは”house”と”home”の2つではないでしょうか?
どちらも馴染みのある言葉だと思いますが、「その違いは?」と言われると意外と悩んでしまうもの。
今回は、”house”と”home”の違いについて紹介したいと思います!
「house」と「home」の違い
詳しい使い方を見ていく前に、英語”house”と”home”の違いについて簡単に紹介します!
まずは、それぞれが指す「家」には微妙な違いがあるんです。
“house” ⇒ 「家」という「建物」自体を指す
“home” ⇒ 「家」という「建物」とその「空間」を指す
“house”というのは、単に建築物の1つとしての「家」を指しているだけなんですね。
それに対して、”home”には建築物としての「家」を指す意味合いだけでなく、その「空間」つまり「中」にも意識が向いています。
そして、次のような違いもあるんです。
“house” ⇒ 人が住んでいるかは意識しない
“home” ⇒ 人が住んでいることを意識する
“house”が指す「家」は、人が住んでいるかどうかは重要ではありません。
一方、”home”が指す「家」というのは、人が住んでいることも意識します。
そこから、英語の”home”で「家庭」や「自宅」、「故郷」というような意味も表現することができるのです。
なんとなく”home”の方が「温かみ」がありますね。
そして、”house”と”home”には言葉の役割にも違いがあります。
“house” ⇒ 名詞
“home” ⇒ 名詞・副詞
どちらの言葉にも「名詞」としての役割があります。
そして、”home”には「副詞」としての役割もあるんです。
それでは、詳しい使い方について見ていきましょう!
「house」について
「建物としての家」を指す
英語の”house”が表す「家」は、「建物の種類の1つ」です。
人が住んでいようがいまいが、「家」という名の「建物」を指す時に使われます。
例えば、こんな風に使います。
You can find a lot of houses near the baker run by Mr. Parker.
(パーカーさんのパン屋の近くにはたくさん家があるよ。)
We visit our grandparents’ house every summer.
(毎年夏に祖父母の家に行きます。)
There are two bedrooms in our house.
(うちの家には2つ寝室があるの。)
A lot of new houses are under construction in the western part of town.
(町の西側に新しい家がたくさん建てられてるよ。)
「home」について
「空間としての家」を指す
英語の”home”は「建物としての家」という意味だけでなく、「人が住む空間としての家」というニュアンスが含まれるんです。
“house”使うとあっさりした感じがするのに対して、”home”を使うとどこか温かみがあるような感じがします。
そして、”home”には「名詞」と「副詞」の役割があります。
①名詞
まずは、「名詞」としての役割です。例文を見てみましょう。
全て”house”の項目でも使われていたものを”home”に代えたものです。
同じ意味ですが、その「家」に込められるニュアンスに違いがあります。
You can find a lot of homes near the baker run by Mr. Parker.
(パーカーさんのパン屋の近くにはたくさん家があるよ。)
We visit our grandparents’ home every summer.
(毎年夏に祖父母の家に行きます。)
There are two bedrooms in our home.
(うちの家には2つ寝室があるの。)
A lot of new homes are under construction in the western part of town.
(町の西側に新しい家がたくさん建てられてるよ。)
このように”home”を使うことで、単に「建物」ということだけでなく、そこに人が住んでいる「空間」が感じられます。
4つ目に関しては、建てている最中の家でまだ人は住んでいませんが、「これから人が住む空間」として捉えているのです。
日本語の「家」という訳し方だけでは分からない意味合いの違いがあるんですね。
このように、上のような例の場合であれば、そこに込めるニュアンスによって”house”と”home”のどちらでも使うことが出来ます。
ただし、日本語で言うところの「家庭」や「故郷」などを意味する場合は、「人がそこにいる」ということが前提ですので”home”しか使えません。
A good home can help children grow up very well.
(いい家庭は子供を健やかに育てる。)
②副詞
続いては、「副詞」としての使い方です。
「副詞」の”home”には、「家に」とか「家で」という意味があります。
他の建物を表す言葉でしたら、「○○に」や「○○で」を表す時には”to”や”in”、”at”などの前置詞を付けることが必要です。
「副詞」の”home”はそれらの前置詞の意味も含んでいるので、その必要がありません。
例えば、英語で「ただいま」という時は”home”を使ってこんな風に言いますよね。
I’m home.
(ただいま。)
「ただいま」つまり「家にいるよ」ということを表す表現です。
でも、この表現では、”in”や”at”は付けていませんね。これは”home”を「副詞」として使っているからなんですね。
もう1つ例を見てみましょう。
Recently, Peter has tended to go home early because he wants to see his newborn daughter.
(最近ピーターは生まれたばかりの娘に会いたくて、早く家に帰るようにしている。)
「家に帰る」を“go home”で表現しています。
これも他の建物や場所であれば、”go to ○○”のように表現しなくてはいけません。
でも、「副詞」の”home”を使えばこのように言うことが出来るんです。
おわりに
今回は「家」を意味する英語の”house”と”home”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
同じ「家」でも、そこに込められる意味合いや役割には違いがあったんですね。
なじみのある言葉であるがゆえに、その違いが曖昧になっていたという方も多いかもしれません。
イメージを大切にしながら、しっかりと”house”と”home”の使い分けをしていきましょうね。