but/however/althoughの違い!「しかし」「けれども」を表す英語の使い分け!
英語で「しかし」や「けれども」を意味する言葉と言われて、多くの方が”but”や”however”または”although”を思い浮かべたと思います。
どの言葉も「しかし」や「けれども」を表現するときに使うことができますね。ですが、それぞれの役割やニュアンスには違いがあるのです。
今回は、「しかし」や「けれども」を表現する”but”、”however”、”although”の違いについて紹介します!
「but」「however」「although」の違い
詳しい使い方を確認していく前に、3つの言葉の違いについて簡単にチェックしておきましょう。
まず、これらの言葉は役割に違いがあります。
接続詞 ⇒ “but”、”although”
副詞 ⇒ “however”
そして、これらの言葉は文の中で使える位置も異なるんです。
“but” ⇒ 文中
“however” ⇒ 文頭、文中、文末
“although” ⇒ 文頭、文中
“but”と”although”は同じ「接続詞」ですが、使われる位置というのは違っているんですね。
それでは、”but”、”however”、”although”の詳しい使い方を解説していきます!
「but」について
“but”は「接続詞」
「接続詞」には2つの文をつないで1つのまとまりにする役割があり、“but”というのはその中の1つです。
例えば、「私は疲れてた」、「早めにベッドに行けなかった」という内容をそれぞれ英文にするとこうなります。
I was tired.
I couldn’t go to bed early.
これでも内容的には伝わりますが、なんだか途切れ途切れになっている印象です。この2つの文を内容を変えずに、スムーズにつなげるために”but”を使うとこうなります。
I was tired but I couldn’t go to bed early.
(私は疲れてたけど、早めにベッドに行けなかった。)
2つの文が”but”によってつながれて、自然な流れの内容になりましたね。
「接続詞」の”but”は「2つの文を両サイドに抱えてつなげている」というイメージです。
この後に出てくる”although”との違いを理解するためにも大切なポイントなので、しっかりとこのイメージを抑えておきましょう。
文中で使われる
この”but”というのは、上で示した例文のように文中で使われます。
SNS上のくだけたやりとりなどでは”but”を文頭に置いて使うこともありますが、以下のように”but”を文頭に置くのは基本的にNGです。
× I was tired. But I couldn’t go to bed early.
話し言葉では関係ありませんが、書き言葉として”but”を使うときには注意しましょう。
柔らかいニュアンス
この後に紹介する”however”と比べて、“but”の方が柔らかいニュアンスを持っています。
親しい人たちと話すときに使われる日本語の「でもね」とか「だって」のような感じですね。
そして、この”but”の方が会話で多く使われます。
“but”については、以下の記事でも紹介していますので、参考にしてみて下さいね。
「however」について
“however”は「副詞」
“however”は”but”と違い、「副詞」として使われます。”but”のような使われ方をしますが、“but”ほど「つなぐ意識」は強くありません。
単に前の文の内容に対して、逆のことや反対のことを表現したいときに置かれる言葉なんです。
I was tired. However, I couldn’t go to bed early.
(私は疲れていました。しかし、早めにベッドに行けなかったんです。)
文頭、文中、文末で使える
この”however”は、文の中で使える位置が自由です。ただし、書くときには、きちんとカンマなどで区切る必要があります。
上の例文のように、1度文を区切ってから次の文の出だしとして使うこともできますし、以下のような使い方もできるんです。
I was tired; however, I couldn’t go to bed early.
(私は疲れていましたが、早めにベッドに行けなかったんです。)
話すときに使う文には、文頭や文中という区別はつきにくいですが、書くときにはしっかりとした区別が必要になりますね。
文末に置くと、このようになります。
I was tired. I couldn’t go to bed early, however.
(私は疲れていました、しかし早めにベッドに行けなかったんです。)
堅いニュアンス
先に紹介した”but”と比べて、この”however”には堅いニュアンスがあります。かしこまった場面や丁寧に接するべき相手と会話するときには、“however”がおススメです。
日本語でいう「しかしながら」、「ですが」のようなイメージですね。
なので、友人や家族と話すときに”however”を使うと、ものすごく堅苦しくて窮屈な感じがしてしまいます。
そして、文章では”however”を使う方が好ましいです。もちろん親しい人とのやりとりでは”but”で問題ありませんが、ビジネス文書や正式なレポートなどでは”however”を使うようにしましょう。
「although」について
“although”は「接続詞」
“although”も”but”と同様に「接続詞」の仲間です。ただし、少し役割に違いがあります。
まずは、以下の例文を見てみましょう。”but”との違いに注目してみて下さいね。
Although I was tired, I couldn’t go to bed early.
(私は疲れていたけど、早めにベッドに行けなかった。)
「接続詞」なのに前に出ていますね。実はこの”although”は、直後に来る文とだけつながる「接続詞」なんです。
同じ「接続詞」というくくりでも、”but”とはグループがちがうんですね。
“but”は「A←”but”→B」というイメージで、前後の文とは必ずセットでないといけません。
それに対して、“although”は「”although”→A, B」というイメージで、「○○けれども」というニュアンスを表現したい方の文とセットというだけで、もう1つの文とつながってる必要はないんです。
文頭、文中で使える
そんなわけで、”but”とは違い、”although”は文頭と文中のどちらでも使うことができるんです。
なので、このように表現することもできます。
I couldn’t go to bed early although I was tired.
(私は疲れていたけど、早めにベッドに行けなかった。)
同じ使い方で”though”という言葉もありますが、こちらの方がカジュアルなニュアンスです。そして、”though”の場合はこのような使い方もできます。
I couldn’t go to bed early. I was tired, though.
“although”の場合は、このように文末に置くことはできません。
おわりに
今回は、「しかし」や「けれども」を意味する英語の”but”、”however”、”although”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
同じような意味の言葉でしたが、それぞれの役割や使われる位置にルールがあったりと、大きな違いがあるんですね。
日本語の意味だけにとらわれず、1つ1つの言葉が持つ意味合いを大切にしながら使えるようにしていきましょう!