英語の比較の強調!例文付きの解説で使い方を身につける!
人と人、物と物を比べて、「彼は私より背が高い」とか「これはあれより安い」のような内容を表現したいとき、英語では「比較級」を使いますね。
では、その「比較級」を強調して、「はるかに背が高い」や「さらに安い」のように言いたい場合はどうすれば良いのでしょうか?
今回は、英語の比較表現を強調するときの使い方について紹介します!
「比較級」とは?
比較の強調表現を見ていく前に、英語の「比較級」について簡単におさらいしておきましょう。
冒頭でも書いたように、2人の人や2つのものを比べて「こちらの方がより○○だ」という内容のことを伝えるときに使われるのが、英語の「比較級」です。
【形容詞・副詞の「比較級」+”than”】の形で、形容詞や副詞の変化には2パターンあります。
①形容詞の語尾に”er”をつける
“big”や”long”、”fast”などの短めの形容詞の場合は、語尾に”er”をつけます。
This bag is bigger than that one.
(このバッグはあれより大きいね。)
He arrived there earlier than Jack.
(彼はジャックより早くそこに着いたよ。)
②形容詞・副詞の前に”more”をつける
“dangerous”や”exciting”など長めの形容詞の場合は、その言葉の前に”more”をつけます。その言葉自体は変化させません。
I think soccer is more exciting than baseball.
(野球よりサッカーの方が盛り上がると思うよ。)
Her sister is more selfish than her.
(お姉さんの方があの子よりワガママだね。)
「差があること」を強調する
まずは、ある人や物を比べたときに「その差が大きい」ということを言いたい場合の強調表現を見ていきます。
それぞれの言葉に大きな意味の違いはなく、日本語で言う「ずっと」とか「はるかに」のような差です。どの言葉がどれに対応するという決まりはありません。
それぞれの言葉で例文を挙げていますが、「こういう内容のときには”much”」と決まっているわけではなく、入れ替えて使うこともできるので安心してくださいね。
「どの言葉も差を強調するんだな」ということを頭に入れておいて、自分で使いやすいものから身につけていきましょう。
“much”+「比較級」
1つ目は、英語の”much”です。様々な表現で使われることが多い”much”なのでなじみのある言葉かと思いますが、比較の強調表現としても使われるんですよ。
My town is much warmer than this town.
(ここより私の住んでる街の方が、はるかに暖かいわ。)
単に”warmer”とするのではなく、”much”をつけることで「暖かさの差」を強調しているんですね。
長めの形容詞や副詞の場合も、その「比較級」の前に強調表現を置くことができます。
This car is much more expensive than that one!
(この車はあれよりも、はるかに高いよ!)
「より高い」んじゃなくて、「はるかに高い」ということを伝えています。「値段の高さ」に結構な差があるということです。
“far”+「比較級」
英語の”far”は「遠い」という意味を持つ言葉ですが、比較の強調表現としても使われます。
I think this pink dress is far prettier than the blue one.
(あの青いのより、このピンクのワンピのほうがはるかにカワイイよ。)
“far prettier”とすることで、「カワイイ」のレベルにさらに差があることを表現しているんですね。
Her necklace was far more gorgeous than mine.
(私のネックレスは私のより、ずっと豪華でした。)
単に「私のより豪華だった」というだけでなく、その豪華さにはかなりの差があったことを強調しています。
“a lot”+「比較級」
「たくさん」を表す英語の”a lot”も強調表現として使うことができます。
“a lot of”などの表現で慣れていると、少し違和感があるかもしれませんね。”much”や”far”と同じように、「比較級」の前に置いて使います。
His brother may be a lot kinder than him.
(彼よりお兄ちゃんのほうが、だいぶ優しいかも。)
“a lot”を使って、「2人の優しさ」に結構な差があるということを言っています。
He is a lot more handsome than my ex.
(元カレより彼の方が、ずっとカッコいいんだよね。)
今の彼は、元カレと比べて相当カッコいいんでしょうね(苦笑)「カッコよさ」の差を強調しています。
「さらに超えてる」ことを強調する
一方が結構高いレベルであるのにも関わらず、もう一方がさらにその上を行っているということを言いたいときにも、比較の強調表現を使います。レベルの高い中での比較という感じです。
いくつか種類がありますが、どの言葉を使っても意味に違いはありません。入れ替えて使うことができます。
どのような言葉を使うことができるのか見ていきましょう。
“even”+「比較級」
英語の”even”には「○○でさえ」というような意味がありますが、強調表現としての役割もあるんです。
Tatebayashi in Gunma is even hotter than here.
(群馬の館林はここよりもさらに暑いんだよ。)
「ここの暑さのレベルも結構高いけど、舘林はもっとだよ」ということを”even”を使って表現しています。
That actor was even more popular than this actor.
(あの俳優さんはこの俳優さんよりも、さらに人気があったんだ。)
「この俳優さんの人気も高かったけど、あの俳優さんの人気はそれを超えてた」というニュアンスです。
“still”+「比較級」
「まだ」という意味のある英語の”still”も強調表現として使われるんですよ。
We’re still happier than when we got married.
(僕らは、結婚したときよりもずっと幸せです。)
結婚したときが決して不幸だったわけではありません。「結婚したときも幸せだった、でもそれ以上に今も幸せ」というニュアンスです。
My sister is still more beautiful than she was 20 years ago.
(私の姉は20年前と比べて、さらに綺麗になってる。)
「お姉さんは20年前の時点で綺麗」という前提があり、「そこからさらに綺麗になっている」ということですね。それを”still”を使って表現しているのです。
おわりに
今回は、英語の比較を強調するときの使い方について紹介しました。いかがでしたか?
こういった強調表現を使うことで、自分の伝えたい表現に幅を持たせることができますよ。英語力のレベルもアップしちゃいます。
身近な人や物についての文をたくさん作ってみて、使い方にどんどん慣れていってみましょう!
「比較級」については、こちらの記事もぜひ読んでみて下さいね。