「from」と「since」の違い解説!「〇〇から」を表現する使い分け!
英語で「○○から」を意味する単語として、たくさんの人が思い浮かべるのが”from”と”since”だと思います。
もちろん、どちらも「○○から」と表現することができますが、この2つの使い分けが上手くできないという人も結構多いですよね。
今回は、「○○から」という意味を持つ”from”と”since”について紹介します!
「from」と「since」の違い
初めに、これら2つの言葉について、大まかな違いを確認しておきましょう!
それぞれの言葉で表せることには、次のような違いがあります。
“from” ⇒ 「スタート地点」を表す
“since” ⇒ 「今まで続いていること」を表す
“from”は「スタート地点」なので「点」のイメージ、”since”は「今まで続いてること」なので「線」のイメージですね。
さらに、使われる文の種類も異なります。
“from” ⇒ 「現在形」、「過去形」、「未来形」の単純形
“since” ⇒ 「現在完了形」、「過去完了形」の完了形
このように、”from”と”since”は意味の違いだけではなく、使える文の種類にも違いがあるんですね。
それでは、詳しい使い方を順に見ていきましょう!
「from」について
“from”は「スタート地点」を表す
“from”が意味する「○○から」は、「ここから始まるよ」という「スタート地点」を表しています。
そこからの何かが続いていくというイメージは”from”自体にはありません。単なる「点」なんです。
この後に説明する“since”と違い、「継続性」はありません。
それでは、その使い方の例を見ていきましょう。
① 場所のスタート地点
「○○から出発する」のように「場所のスタート地点」を表現することができます。
How long does it take from Tokyo by Shinkansen?
(新幹線で、東京からどのくらいかかるの?)
「○○から△△まで」のような言い方で、“from ○ to ○”という形でも良く使われます。
How long does it take from Tokyo to Osaka by Shinkansen?
(新幹線で、東京から大阪までどのくらいかかるの?)
“from”は「スタート地点」で、”to”は「ゴール地点」を表しているイメージですね。
②時間のスタート地点
「○時から始まる」のように、ある物事のスタートする時間を示すときの”from”の使い方です。
例えば、お店の営業時間などを言うときに”from”を使って表現できます。
The shop is open from 9 a.m. on weekends.
(毎週末、そのお店は9時から開いています。)
この場合、”from”を使って、「お店が開く時間のスタート地点」を表しているんですね。
時間の場合も、場所のときと同様に”from ○ to ○”の形で、「スタート地点」と「ゴール地点」を言うことができますよ。
The shop is open from 9 a.m. to 10 p.m. on weekends.
(毎週末、そのお店は午前9時から午後10時まで開いてます。)
③月日のスタート地点
曜日、日付や月などを使って、「○○から」と言うときにも”from”を使うことができますよ。
Students in Japan go to school from Monday to Friday.
(日本の学生は月曜から金曜日まで学校に行きます。)
“from”は「現在形」、「過去形」、「未来形」と使う
“from”は「現在形」や「過去形」、「未来形」の単純形と共に使われます。単純形とは、進行形などのように「継続性」を示す形ではないものです。
“from”だけでは単純な「点」しか表現できませんから、「継続性」を持った形とは相性が悪いんですね。
ちなみ、上で挙げた例文は全て「現在形」でした。「過去形」と「未来形」の例もいくつか見ておきましょう。
「過去形」でも「未来形」でも、”from”のイメージに違いはありません。
①過去形
過去のある行動の「スタート地点」を表します。
She studied at the library from the morning to the evening.
(彼女は朝から晩まで図書館で勉強してたんだよ。)
「勉強をした」という行動が始まったのが、”the morning”であることを示していますね。
We stayed at the hotel from Friday to Sunday.
(僕たちは、そのホテルに金曜から日曜まで泊まったんだ。)
金曜日から「ホテルに滞在」という出来事が始まったことを表しています。
②未来形
これから行われることに関しての「スタート地点」を言うことができます。
The event is going to be held from July 25th to August 15th.
(そのイベントは7月25日から8月15日まで開催される予定です。)
「イベント」のスタートするのが、7月25日であることを”from”を使うことで表現できます。
He will start a new job from next Monday.
(彼は来週の月曜から、新しい仕事を始めるよ。)
「新しい仕事を始める」というこれからの行動が始まるスタート地点が”next Monday”ということですね。
「since」について
“since”は「今まで続いていること」を表す
“since”を使って「○○から」を表現するときは、「過去に始まったことが今まで続いている」という場合です。
「○○から今まで」というニュアンスなんですね。”from”と違い「継続性」があります。
The shop has been open since 2001.
(そのお店は2001年から営業しています。)
この場合、「2001年から営業を始めて今までずっと続いている」ということを表現したいので、”since”を使うんです。
“since”は「完了形」と使う
“since”は”from”と違い、「現在形」や「過去形」、「未来形」とセットで使うことはできません。
それはなぜなのかというと、“since”のニュアンスというのが「今まで続いていることを表す」だからです。
そのため、習慣的なことを表す「現在形」や前の出来事を言うだけの「過去形」、先のことを言う「未来形」と使うと不自然な響きになってしまうんですね。
「今まで続いていることを表す」だから「現在完了形」と使われるんです。上の例文でも「現在完了形」が使われていましたね。
あとは、同じ「完了形」の仲間である「過去完了形」と使うことは可能です。
この場合の考え方としては、「過去のある時点まで続いていたことを表す」になります。
あるお店がつぶれてしまったのが去年だという話をしていたとして、「去年」という過去にポイントを置いて話す場合は、「過去完了形」を使ってこんな風に言えるんです。
The shop had been open since 2001.
(そのお店は2001年から営業していました。)
「2001年から、お店がつぶれてしまった去年まで」という継続性があるので、「過去完了形」を使い、”since”で表現することができるんですね。
おわりに
今回は、”from”と”since”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
「○○から」という同じ日本語の訳をされる2つの言葉ですが、持っているニュアンスも違いますし、使われる文の形にも違いがあります。
いろんなパターンの例文で練習しながら、それらの違いをしっかりと理解して使い方に慣れていきましょう!