「不定詞」の英語の使い方!各用法を例文つきで詳しく説明!
英語の「不定詞」にみなさんはどんなイメージを持っていますか?
学校の教科書に出てきた「名詞的用法」、「形容詞的用法」、「副詞的用法」という言葉を思い出した方も多いかと思います。
【”to”+動詞の原形】とすごくシンプルな形でありながら、その用法はいろいろです。教科書に出てきた用法の名前を振り返りつつ、それぞれの使い方を確認していきましょう。
今回は英語の「不定詞」の使い方について紹介します!
名詞的用法
ある動作を「名詞」として表現したいときの使い方です。「○○すること」という訳し方をよくされますね。動作を表すときに使われるのは「動詞」です。それを「名詞」として使うことは当然できません。
ですが、英語の「不定詞」を使うことで「名詞」の役割を持たせることができるのです。
その使い方には2つのパターンがあります。
「主語」として使う
「○○することが好き」、「○○することって大切」など、ある動作や行動を主語にして言いたい場合の使い方です。
「主語」というのは通常「名詞」です。なので、動詞の原形をそのまま「主語」にすることはできませんが、「不定詞」の形にすることで「主語」として使うことができるんです。
例えば「勉強する」という動作を「主語」にしたい場合は、以下のようになります。
To study every day is important.
(毎日勉強することは重要なことだ。)
「勉強すること」というのを”to study”という形で表して、「主語」として使っているんですね。
「目的語」として使う
「○○することを望んでる」とか「○○することが好き」など、「○○すること」がある動詞の「目的」「対象」となる場合の使い方です。
「目的語」というのは「動詞の目的や対象となるもの」で「名詞」が使われますが、ある「動詞」を【”to”+動詞の原形】とすることで、また別の「動詞」の「目的語」として使うことができるんです。
以下のような表現ができます。
My parents want to travel around the world.
(うちの両親は世界中を旅行したいと思ってる。)
「世界中を旅行すること」を「両親が欲している」という内容です。”want”という動詞の「対象」を”to travel”という「不定詞」の形で表現しています。
「補語」として使う
「○○は△△することだ」という内容で、「△△すること」が「○○」という「主語」に対する「補語」になるパターンです。
「補語」というのは「主語」とイコールの関係になります。この「補語」の部分にも「名詞」が使われますが、「動詞」を不定詞の形にすることで「補語」として使うこともできるんです。
例文を見てみましょう。
His dream is to become a professional soccer player.
(彼の夢はプロのサッカー選手になることだ。)
「彼の夢」イコール「プロのサッカー選手になること」です。”to become”以降の部分が”His dream”という「主語」の「補語」になります。
形容詞的用法
「名詞」を説明する役割を持つ「形容詞」の役割を「動詞」に持たせることができるのが、英語の「不定詞」の「形容詞的用法」です。
それでは、その使い方を見てみましょう!
「名詞」を説明する
「名詞」について「○○するための」とか「○○すべき」というような形で説明するという使い方です。
例文を見てみましょう。
I had a lot of chores to do yesterday.
(昨日はやらなきゃいない家事がたくさんあったの。)
“chores”という「名詞」を「やるべき」というニュアンスで”to do”を使って説明しています。「名詞」を説明する「形容詞」の役割を果たしています。
ただし、この「形容詞的用法」の使い方には注意すべき点があります。
「形容詞」そのものは「名詞の前または後ろに置く」または「補語の役割として使う」という使い方がありますが、この「不定詞」を「形容詞」の役割として使うときには、名詞の後ろにしか置けません。
副詞的用法
英語の「不定詞」には「動詞」や「形容詞」について説明する「副詞」の役割を持たせることもできます。
あくまでも一例ですが、「いつも」という頻度を表す”always”や「速く」というスピードを表す”fast”などが英語の「副詞」の仲間です。そういった役割を「動詞」に持たせることができるのが、「副詞的用法」です。
どのような使い方があるのか確認していきましょう!
「動詞」を説明する
ある行動について「○○するためだよ」と、その理由を伝えるときの使い方です。「動詞」について説明をします。
例えば、こんな風に言うことができますよ。
She practiced hard to win the competition.
(彼女は大会で勝つために一生懸命練習した。)
「彼女は一生懸命練習した」という行動の「大会で勝つために」という理由を「不定詞」使って説明している例文です。
「形容詞」を説明する
「感情」や「状態」について、「○○だから」と、こちらもその理由を伝えるために使われるパターンです。「感情」などを表現する「形容詞」について説明します。
以下は、「自分がガッカリした」という理由を「不定詞」を使って言っている例文です。
I was disappointed to hear the result.
(結果を聞いてガッカリした。)
ガッカリした理由は、「テストの結果を聞いたから」です。その部分を【”to”+動詞の原形】で表現しているんですね。
まとめ
それでは、最後に英語の「不定詞」の全ての用法が使われている会話を見てみましょう!どの用法なのか考えながら、読んで下さいね。
A: I was really surprised to hear that she had failed the exam.
(彼女が試験に落ちたって聞いて、本当にビックリしたよ。)
B: Me too. I’ve heard that she had a lot of housework to do because her mother was in hospital.
(僕も。お母さんが入院してて、やらなきゃいけない家事がたくさんあったって聞いたよ。)
A: I see. To concentrate on studying was hard for her, wasn’t it?
(そうなんだ。勉強に集中するのが難しかったってことだね?)
B: Yes, I think so.
(うん、そう思うよ。)
まず、最初のAさんが使っているのは「副詞的用法」です。「自分がビックリした」という感情を説明しています。
次のBさんは「彼女はやらなきゃいけない家事がたくさんあった」と説明しています。これは”to do”を使って”housework”という「名詞」について説明しているので、「形容詞的用法」ですね。
そして、もう1つが「勉強に集中すること」を”To concentrate on studying”として「主語」として使っています。これは「名詞的用法」です。
おわりに
今回は英語の「不定詞」について紹介しました。いかがでしたか?
英語の教科書に出てきた用法の名前に沿って説明していきましたが、それらの用法の名前は覚える必要はありません。「あ、こういう役割だからこういう用法の名前がついてるんだな」っていう感じで軽く頭に入れておくだけで十分かと思います。
どんな役割があってどんなときに使えるのかということにポイントを置いて学習していきましょう。そして、徐々に英語の「不定詞」の使い方に慣れていってくださいね。