「進行形」の英語の使い方!「している」を表現するための英文法!
英語の「進行形」には、他の文法のルールと同様に時制によって様々な使い方やニュアンスの違いがあります。それらの違いとはどのようなものでしょうか?
英語の「進行形」は【be動詞+動詞のing形】で表現し、主語や時制に応じてbe動詞が変化します。
今回は時制ごとに英語の「進行形」の使い方について紹介します!
「現在形」と「現在進行形」の違い
まず、「現在進行形」について説明する前に「現在形」と「現在進行形」の違いについて見てみます。
この違いがイマイチつかめなくて、つまずいてしまうという人が結構多いんです。
以下の2つの文のニュアンスの違いを考えてみましょう。
【現在形】I work at the airport.
【現在進行形】I’m working at the airport.
「現在形」は「習慣」&「事実」
「現在形」という名前なので、「今のこと」を表しているように感じます。実はこれが落とし穴。
もちろん「今のこと」を表現しているのは間違いありませんが、「今だけのこと」ではないんです。
そこに隠れているニュアンスは「現在も含めて、過去も未来も続く習慣や事実」あるいは「過去・現在と続いていて、未来にもある程度続くであろう習慣や事実」なんです。たくさんの「点」が続いているイメージですね。
ちょっと回りくどい言い方でわかりにくいかもしれませんが、つまり「ライフスタイル」や「一般的な事実」などをを伝えるのが英語の「現在形」の役割ってことになります。
なので、上の例文”I work at the airport.”の「空港で働いています」に込められている意味は「過去のある時から今も、そしてこの先もしばらくは空港で働いているというライフスタイルを持っています」なんです。
これを言ってるその瞬間は「空港で勤務中」とは限りません。単に自分の日常の中にある「仕事」という「習慣・事実」について話してるだけです。
「現在進行形」は「ある期間内のこと」
英語の「現在進行形」というのは「今この瞬間のこと」「今を含めたある期間内のこと」を表現するときに使われます。人や物が「動いている」様子が感じられる表現の仕方です。「動いている線」をイメージしてみましょう。
なので、上の例文”I’m working at the airport.”という表現は「今まさに空港で勤務中」または「期間限定で空港で働いている」というようなニュアンスが感じられます。
どちらのニュアンスになるかは、そのときの会話の流れで変わってきますが、いずれにしても「今を中心としたある期間内」にポイントを置いてます。
「過去から続いていていて、未来もそうしていくつもり」というような「習慣」の意味合いは含まれていません。
それでは、「現在進行形」について詳しく見ていきましょう!
「現在進行形」
「現在進行形」という言葉は、「英語が嫌い」あるいは「英語が苦手」という方でもピンとくる方が多いのではないでしょうか?
先程も少し解説したように、「今を含めたある期間内のこと」について伝えられるのが「現在進行形」です。
【be動詞+動詞のing形】で、使われるbe動詞は“am”、 “are”、 “is”のいずれかになります。
今行っていること
これが最もわかりやすい使い方だと思います。話をしているその瞬間にしていることを伝えるときのパターンです。
Ted is studying in the library now.
(テッドは今図書館で勉強しているよ。)
この例文では、「今この瞬間」に「テッドが図書館で勉強している」ということを表現しています。
ある期間行っていること
「ここ数日新作のゲームをしてる」とか「この何カ月の間だけバイトをしている」というように、「習慣ではないけど、今も含めて一定の期間だけあることをしている」というときの使い方です。
例えば、新しい小説を買って、最近それを読んでいるということを伝える場合は以下のようになります。
I am reading this novel.
(この小説を読んでるんだ。)
この使い方の場合、今まさに読みながら言うこともできるし、「これを言っているその瞬間は読んでないけど、一定の期間だけやってること」として言うこともできます。
近い未来に行われること
「予定が決まっていて準備も整った。もう変更する可能性はほぼゼロ!」ということを言うときに、「現在進行形」を使うことができます。
「今から近い未来」という期間で考えて、「実際は今行ってるわけじゃないんだけど、気持ちはもうその行動に入ってる」という感覚です。そうしていることが、しっかりとイメージできる場合の使い方。
ちなみに「近い未来」には具体的に「これくらい」というのはありません。話す側の感覚で決まります。
以下の例文は、「東京を出発する」という明日の予定について話しています。
We are leaving Tokyo tomorrow.
(私たちは明日東京を出発します。)
「荷物もまとめて、交通手段の手配も済んでる。自分の気持ちも準備万端!変更はあり得ない!」という気持ちが込められてます。
もう「出発している」というイメージがリアルに感じられている状態ですね。
繰り返されていること
「いっつもいっつも○○してる」とか「○○しすぎだ」というニュアンスで「現在進行形」を使うことがあります。
【be動詞+”always”+動詞のing形】という形で、他のパターンと違って”always”がセットです。
あまりにも同じことを繰り返してるので、「常に目の前でそのことが行われている」ような感覚になります。
You are always losing your key.
(あなたっていっつもカギを失くすよね。)
相手が何度も何度もカギをなくすので「まるでいつもそのことが行われているようだ」という気持ちが込められています。
「過去形」と「過去進行形」の違い
「過去進行形」の説明に進む前に、「過去形」との違いについても確認しておきましょう。こちらも混乱しやすい2つですね。
以下の2つの例文を見て下さい。それぞれのニュアンスはどのようなものでしょうか?
【過去形】I worked at the airport.
【過去進行形】I was working at the airport.
「過去形」は「事実」
英語の「過去形」は「○○があったよ」「○○してた」など、過去のある時点で起こった事実や過去にしたことを伝える表現です。「1つの点」のイメージで考えるとわかりやすいかもしれません。
例文の”I worked at the airport.”は「(過去のある時点で)空港で働いてた」という事実を伝えているだけです。そこに「進行している」というニュアンスは含まれていません。
会話の流れなどで、過去のいつのことを指しているか分かる場合は別ですが、“yesterday” “two years ago” など過去のいつのポイントなのかがわかる言葉と共に使われることが多いです。
例えば以下のように言うことができます。
I worked at the airport last year.
(去年は空港で働いていた。)
“last year”(去年)という過去の時点で「空港で働いていた」という「事実」を伝えることができます。
「過去進行形」は「ある期間内のこと」
英語の「過去進行形」というのは「過去のある瞬間のこと」「過去のある時点を含めた一定の期間内のこと」を表現するときに使われます。
こちらは「現在進行形」と同様に「動きのある線」のイメージですね。
“I was working at the airport.”から考えられる意味は、「(過去のある時点で)空港で働いている最中だった」「(過去のある一定期間)空港で働いていた」です。
いずれも、ある期間内のみ「空港で働いているところ」がイメージできます。
それでは、詳しい「過去進行形」の使い方を見ていきましょう!
「過去進行形」
「過去進行形」は【be動詞+動詞のing形】で表し、be動詞は“was”か“were”のどちらかを使います。
ある時点で行われていたこと
過去のあるときに進行していた動作を表現するときの使い方です。
My mother was cleaning the living room when I came home.
(私が家に帰ったとき、お母さんはリビングを掃除していました。)
これは「私が家に帰った」という時点で、「お母さんがリビングの掃除をしている最中だった」ということを伝えている例文です。
ある期間内に行っていたこと
「いつもそうしてたわけじゃないんだけど、その期間だけ続けていた」というときのパターンです。ある期間だけ、一時的に行っていたことを表現します。
例えば、奥さんが入院したなどの事情である週だけ旦那さんが全ての家事をしていたというときは、このようになります。
My husband was doing all the house work while I was in hospital.
(私が入院している間、夫は全ての家事をしていた。)
奥さんが「入院している間」だけ、旦那さんは「一時的に家事をしていた」ので、「過去進行形」を使うことができます。
ちなみに、奥さんが退院した後、旦那さんは家事をつづけたかどうかは分かりません(笑)この例文は、あくまでも「入院中」という期間に注目して話しているだけです。
「未来形」と「未来進行形」の違い
「未来進行形」の説明に進む前に、「未来形」との違いについても見ておきましょう。もう、おなじみのパターンになりましたね。
では、以下の2つの例文のニュアンスの違いを考えてみましょう!
【未来形】I will work at the airport.
【未来進行形】I will be working at the airport.
「未来形」は「意思」&「予想」
英語の「未来形」は「こうなるだろう」とか「こうしよう」という意思あるいは予想を話すときに使われます。頭の中でただ思い浮かべてる未来予想図ですね。
“I will work at the airport.”と言うと、「空港で働こう」という「意思」や「空港で働いているだろうな」という「予想」を表現していることになります。
ただ漠然と考えている感じですね。
「未来進行形」は「ある期間内のこと」
英語の「未来進行形」も「予想」や「意思」を表現するという点で「未来形」と一緒なのですが、そこでイメージしている時間の範囲が限定されます。
「現在進行形」や「過去進行形」と同じ感覚です。「未来のある時点に行われていること」や「未来のある一定の期間内に行われていること」を表現します。
そして、やはりこれも「動きのある線」のイメージができるんです。
“I will be working at the airport.”というと、ある未来の時点で「自分が空港で働いている様子」というのをイメージしてます。
そして、「未来形」よりも、よりリアルに自分が働いている絵が浮かんでる感じがします。
それでは、この「未来進行形」についても詳しく見ていきましょう。
「未来進行形」
英語の「未来進行形」は【”will”+”be”+動詞のing形】で表現します。
“be”はbe動詞の原形ですから、「現在進行形」や「過去進行形」のときのように、主語に応じて変化することはありません。
ある時点で行われていると思うこと
「このときにはこれやってるだろうな」というときの使い方です。未来のある時点で行われていると考えられることを表現します。
以下の例文を見てみましょう。
We will be having a meeting at ten tomorrow.
(明日の10時には、私たちは会議の真っ最中だろう。)
明日、会議の予定があって10時にはもうその会議中だということが分かっているので、「未来進行形」を使って「明日の10時の時点で会議の真っ最中だ」ということを表現しています。
その時点で「会議をしている様子」というのがイメージできてるんですね。
ちなみに「未来形」で”We will have a meeting at ten tomorrow.”と言ってしまうと、「明日の10時に会議をするつもりです」という意味になります。
単なる「意思」のニュアンスで、実際するかどうかは決まってません。
自然になっていくこと
「このままいけば、放っておいてもそうなるだろう」というようなニュアンスで、人の意思などはあまり関係なく、自然の成り行きでことが進んでいくだろうというときに使われるパターンです。
例えば、あるパーティーに参加する予定があって、ある人もそこに来るということを知っている場合。
別に自分が意図しなくても、「自然の流れでその人と会うことになる」と言うときはこのように言います。
I will be seeing him at the party next week.
(彼とは来週そのパーティーで会うことになると思うよ。)
もう決まってる予定があって、成り行きで「来週」という「未来のある時点でそうなっている」というイメージが浮かんでる感じですね。
おわりに
英語の「進行形」について紹介しました。いかがでしたか?
今回は「現在」「過去」「未来」という時制ごとに紹介しましたが、実は「完了形」や「受動態」など他の用法にも英語の「進行形」というのは使われます。
一気に身につけようとすると、大変かと思いますので、まずは今回紹介した3つの時制ごとのに使い方をマスターしてみましょう!