「仕事」の英語表現!work/job/careerの違いって?ニュアンス解説!
「仕事」を英語にする時、一体どんな単語が出てきますか?
“work”、”job”、”career”など、様々な言葉がありますが、実はこれらの言葉はそれぞれ違ったニュアンスがあるのです。
今回は「仕事の英語」を紹介し、その意味や使い方を徹底的に解説しますよ!
“work”=「仕事全般」
“work”の意味
“work”は名詞と動詞の両方で用いることができます。
名詞の”work”は数えられない英語ですので注意が必要。間違っても”I have a lot of works.”と言わないようにしましょう!
名詞での意味は「①結果を出すために精神的や肉体的な努力を要する行動」や「②着手されなければいけない任務」が挙げられます。
① Let’s take a break from work and drink some coffee.
(仕事をちょっと休憩してコーヒーでも飲もうよ。)
② I have a lot of work to do today.
(今日はやらなきゃいけない仕事がたくさんあるよ。)
つまりお金を稼ぐかどうかは関係なく、「何かをする」という意味での活動全般を指すことができます。そういう意味では使用範囲がとても広い英語ですね!
ちなみに名詞の”work”は「③仕事場」という意味もあるので、職場に向かう際にも使うことができますよ!
③ I have to go to work at 7 in the morning.
(朝の7時に職場に行かなきゃいけないんだ。)
“work”は抽象的
“work”は「仕事」という英語の中でも抽象的。そのため具体的な業務内容には触れず、「仕事全般」という意識で使われることがほとんどです。
数えられない不可算名詞であるということから、一個一個の業務というより、集合としての仕事を表している英語だと分かりますね。特定の仕事でなく、概念としての仕事を考えると分かりやすいでしょう。
そのため「何の仕事をしているのですか?」という意味で、“What’s your work?”とは聞かないのです!ここでの内容は具体的な業務内容を指しているので、”work”は不適切になります。
ちなみに物理学で、物体に働く力とその力によって物体が動いた距離の積を「仕事」と言いますが、こちらは英語でも”work”と表します。こういった使い方からも、”work”が抽象的な英語で広い範囲の意味があることが分かりますね!
“job”=「個々の職務」
“job”の意味
実は”job”も名詞と動詞の両方で使うことができますが、主に使われるのは名詞の方ですので今回はこちらのみにフォーカスしていきましょう。
名詞での意味は「①正規雇用で給料をもらえるポジション」や「②(特に給料が発生する)任務や職務」というものが挙げられます。つまり基本的にはお金を稼ぐ手段の労働を意味し、かつ一つ一つの具体的な業務を表す英語ということになります。
① I’m looking for a job.
(私は仕事を探しています。)
② I want to be alone to get on with this job.
(この仕事をどんどん進めるために一人になりたい。)
“job”は具体的
名詞の”work”とは対照的に、”job”は数えることができる英語です。そのため一個一個を認識し、特定している様子が伝わりますね!
先ほどの定義からも分かるように、”job”は基本的に労働に対する対価が支払われることがほとんど。つまり特定の誰かがやるべき具体的な業務内容を指すケースが多いのです。
Good job!
(よくやった!/良い仕事だ!/良い出来だ!)
また上の例文のように、既に行った具体的な仕事に対しても”job”は使われます。誰かがやる・誰かがやったというのが前提の「仕事」に対して適切な英語なのですね!
“career”=「経歴」
“career”の意味
“career”は動詞、形容詞、名詞の使い方がありますが、今回は名詞での使い方のみをご紹介!
名詞での”career”には「①長期間行ってきた職業の分野、またはその達成経歴」、「②これまでの人生で従事してきた職業」といった意味があります。
しかし日本語としても「キャリア」という言葉は既に浸透しているため、これといって解説はいらないかもしれません。英語も日本語もほぼ同じような感覚で使われていますからね!
① I was lying about my career.
(私は自分の経歴に関して嘘をついていた。)
② I’ll continue my career in engineering.
(エンジニアでのキャリアを続けていくつもりだ。)
“career”は長期的
“career”は日本語での使い方と同様、「経歴」や「一生の仕事とする職業」といった感覚で構いません。
しかしどちらの意味でも共通しているのが、その期間です。「経歴」はすぐにつくものではありませんし、様々な経験を積んだ上で構築されます。また「一生の仕事とする職業」も、最終的にどのような分野が一生ものになるかは、ある一定の期間を見ないと結論を出せないものです。
つまり”career”は「仕事」を表す英語ですが、長期的な視野を要するものであると認識しましょう!
“labor”=「汗水流す労働」
“labor”の意味
“labor”にも動詞、形容詞、名詞での使い方があります。
名詞での”labor”は様々な意味がありますが、一番代表的なのが「(肉体的な・骨の折れる)労働・作業」です。ただの仕事ではなく、汗を流しながら行う印象があります。また自分が望んでやる業務というより、強制されたり生活のために仕方なくやっているという感覚です。
The cost of repairs includes parts and labor.
(修理費は部品代と労働代が含まれています。)
“labor”は肉体的
気軽にこなすことのできない業務、特に汗水流す肉体労働を連想させるのが”labor”です。
ちなみにアメリカの祝日には”Labor Day”(労働者の日)があり、いつも頑張って働いている人を讃える日になっています。こういうところからも、苦労や頑張りのニュアンスを感じ取れますね!
名詞での”labor”には他にも様々な意味があり、「(単純)労働者」、「労働力」、「労働組合」や、出産時の「陣痛」までもこの英語で表現することが可能です。どの言葉も身体に負担のかかるような苦労が想像できます!
“task”=「与えられた任務」
“task”の意味
“task”は名詞と動詞としての役割を持っています。しかし一般的には名詞としての使い方が多いでしょう。
意味は「任務/課題/職務」となり、基本的に誰かから課せられた仕事を指します。取り組んでいて容易ではないものや、少し苦労を要する場合が多く、内容は非常に具体的です。“job”の中にある細かい課題と捉えるといいでしょう。
Your first task is to review the budget.
(あなたの最初の任務は予算を見直すことです。)
“task”は課題的
“task”は確かに仕事ですが、もっと細かく言うと「こなさなくてはいけない一つ一つのこと」というイメージ。なので日常で行わなくてはいけない業務のそれぞれが”task”と考えていいでしょう!
ちなみに動詞としての”task”は「○○に仕事を課す」、「○○に負担をかける」という英語ですので、そういう意味でも”task”が課題的であるのがよく分かります。一つずつ終わらせていかなくてはいけない任務なのです。
おわりに
いかがでしたか?
一口に「仕事」と言っても、英語には様々な表現方法がありましたね。その場に一番適切な言葉を判断して、正しいニュアンスの英語を使えるようにしましょう!