「little」と「few」の違い!英語の「少ない」を表す言葉の使い方!
「少ない」を意味する英語には”little”と”few”がありますね。どちらも日本語では同じように訳されることが多いです。
そのため、違いがよく分からずに、実際に使うときに迷ってしまうという方もいるでしょう。
今回は、それら2つの言葉をスムーズに使いこなせるように、”little”と”few”の違いと使い方について解説いていきたいと思います!
「little」と「few」の違い
各言葉の使い方をチェックしていく前に、大まかに2つの言葉の違いを見ておきましょう。
ズバリ、この2つの言葉の違いは一緒に使われる名詞の種類です。
“little” ⇒ 数えられない名詞と使う
“few” ⇒ 数えられる名詞と使う
数えられない名詞というのは、例えば”water”のように決まった形がないもの、あるいは”rice”のように1つ1つが細かいものです。あとは、”love”など目に見えなくて形のないものなどが含まれます。
数えられる名詞は、1つ1つの形が決まっていて、ハッキリ「1個、2個・・・」と数えられるものです。
“little”と”few”の違い自体は、実はこれだけなのですが、共通して使い方に注意が必要な点があります。
それは、冠詞の“a”を付けるか付けないかで、「少ない」のニュアンスが変わるという点です。
“little”/”few” ⇒ 少ししかない・ゼロに近い状態
“a little”/”a few” ⇒ 少しだけある・ある程度の量がある状態
こういったニュアンスの違いから、次のようなイメージになります。
“little”/”few” ⇒ ネガティブな印象
“a little”/”a few” ⇒ ポジティブな印象
それでは、それぞれの言葉の使い方を確認しながら、違いを見ていきましょう!
「little」の使い方
“little”+数えられない名詞
“little”と数えられない名詞で、「少ない量の○○しかない」や「ほとんど○○ない」という意味を表現することができます。
ペットボトルの中にほんの少ししかジュースがなかった場合、以下の例文のように言うことができますよ。
“juice”は飲み物で液体ですから、当然決まった形がありません。なので、数えられない名詞として”little”と共に使うことができます。
There was little juice in the plastic bottle.
(ペットボトルにはジュースが少ししか入ってない。)
「何ミリ、何センチから”little”を使う」と厳密に決まっているわけではありませんので、個人の感じ方ということになります。イメージとしては、「ペットボトルの底が見えちゃうくらいの量」や「10分の1以下くらいの量」を指す感じですね。
続いての例文を見てみましょう。
数えられない名詞の1つである”rice”を使ったものです。お米1粒1粒には別れていますが、小さすぎて数えるのは難しいので、数えられない名詞になります。
Greg ate little rice.
(グレッグはご飯を少ししか食べなかった。)
こちらの場合も、「何グラム、何口が”little”」と決められているわけではありません。人それぞれの感じ方になりますが、だいたい「1口2口」か「スプーンで2、3杯くらい」というイメージです。
もう1つ、「情報」という意味の英語”information”を使った例文を紹介します。
「情報」は目に見えず形があるものではありませんから、こちらも数えられない名詞の仲間になります。
He has little information about the rival company.
(彼はライバル会社について少ない情報しか持っていない。)
この場合、彼の持っている情報がライバル会社を知るには十分な量ではないという印象ですね。
“a little”+数えられない名詞
“a little”と数えられない名詞を使うことで、「多いわけではないけどある程度の量がある」、「少ないけど無くなりそうなわけではない」というニュアンスになります。
上の項目で使った例文の”little”の部分を”a little”に変えて、解説していきますね。ニュアンスの違いを感じ取ってみてください。
まずは、”juice”を使った例文です。
There was a little juice in the plastic bottle.
(ペットボトルにはジュースが少しあるよ。)
“a”を付けただけで、ちょっぴりポジティブな感じになりました。
もちろん、こちらも人それぞれの感じ方という部分はあるのですが、イメージとしては「半分より少ないくらい」あるいは「4分の1、5分の1くらい」といった印象です。
次に、”rice”を使った例文です。
Greg ate a little rice.
(グレッグはご飯を少し食べた。)
もちろん、”a little”になったからといって、いっぱい食べたという分けではありません。
量としては少ないことには変わりません。ただ、1口2口ではない感じです。
ジュースと同じように、「半分より少ないくらい」あるいは「4分の1、5分の1くらい」の量です。
次は、”information”を使った例文を見ていきましょう。
He has a little information about the rival company.
(彼はライバル会社についていくらか情報を持っている。)
決してたくさんの情報ではないけれど、ライバル会社について少しは知ることができるくらいの量を持っているというニュアンスになります。
「few」の使い方
“few”+数えられる名詞
“few”と数えられる名詞で、「少ない数の○○しかない」や「ほとんど○○ない」という意味になります。
数えられる名詞は、必ず複数形で使いましょう。
まずは、冷蔵庫に入ってるニンジンの数が少ないと言うときの例文です。ニンジンは形が決まっていて「1個2個・・・」と数えられるので、もちろん数えられる名詞になります。
There were few carrots in the fridge.
(冷蔵庫には少ししかニンジンがなかった。)
この場合、冷蔵庫には「1個か2個くらい」しかニンジンがなかったことがイメージできます。
ただし、「2個」だから”few”なのかというとそうではなくて、これも個人の捉え方次第です。「2個」でも十分な数だなと感じていれば、このような言い方をする必要はありません。
逆に、家族が多かったり、料理でたくさん必要な場合であれば、もう少しあってもこの言い方をする人もいるでしょう。
続いては、数えられる名詞の1つである”sandwich”を使った例文です。
Lisa ate few sandwiches.
(リサはサンドイッチを少ししか食べなかった。)
こちらも先ほどのニンジンの例と同じで、基本的なイメージとしては「1つか2つくらい」です。
ですが、人によってはそのくらいでも十分だと感じるかもしれませんし、もっと食べても”few sandwiches”と表現する人もいるかもしれません。
もう1つ、例を見ておきましょう。
英語の数えられる名詞の1つ”clothes”を使ったものです。
They have few formal clothes for a party.
(彼らはパーティー用のフォーマルな服を少ししか持っていない。)
くどいようですが、こちらもあくまでも感じ方によります。ただし、「1着か2着くらい」であれば、多くの人は上のような言い方をするでしょう。
“a few”+数えられない名詞
“a few”と数えられない名詞を使うことで、「多いわけではないけどある程度の数がある」、「少ないけど1つ2つではない」というような意味を表現できるんです。
では、上の項目で使用した例文の”few”を”a few”に変えて、見ていきます。違いをイメージしてみましょう。
まずは、”carrot”の例文からです。
There were a few carrots in the fridge.
(冷蔵庫にはニンジンがいくらかある。)
たくさんの数ではないけれど、「なくなりそう」とか「足りない」と感じている印象はあまりないですね。
次に、”sandwiches”を使った例文です。
Lisa ate a few sandwiches.
(リサはサンドイッチを何個か食べた。)
この「何個か」も主観による部分が大きいですが、10個とか20個ではなく、「3個か4個くらい」食べたということがイメージされます。
最後は、”clothes”を使った例文を見てみましょう。
They have a few formal clothes for a party.
(彼らはパーティー用のファーマルな服を何着か持ってる。)
こちらも人によっては多少のズレはあります。ですが、基本的に”a few clothes”を言うときは、「3~6着くらい」のイメージですね。
おわりに
今回は、英語で「少ない」を意味する”little”と”few”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
実はこの2つの言葉の違いはそんなに複雑ではなく、「数えられる名詞」と「数えられない名詞」のどちらと一緒に使うのか?という点だけなんです。
あとは、それぞれ”a”が付くか付かないかで、少しニュアンスが変わってくるので、その点に注意しながら使い方を練習していってくださいね。