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「仮定法」の英語!過去や未来を「if」を使って「もしも」で話す!

 

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「もしも」という意味の単語”if”を使う英語の「仮定法」の使い分け、スムーズにできますか?

「もしも」に込めるニュアンスによって、いくつかのパターンがあります。さらに言うと、”if”を使わなくても「仮定法」と呼ばれるものもあるのです。

今回は、その中で”if”を使う英語の「仮定法」に注目して、その使い方をご紹介します!



仮定法「現在」

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「まだどうなるかわからないけど、もしかしたらあり得るな」という気持ちで使うのが「仮定法【現在】」です。

英語の「仮定法【現在】」の形は【”if”+主語+動詞の現在形, 主語+will+動詞の原形】です。

不確かなこと

ハッキリと決定はしてないけど、可能性はある。「もしもそうなったら、こうしようかな」という気持ちで使うパターンです。

例えばこんな風に言います。

If I have free time tonight, I will read a new novel.
(もし今日の夜暇だったら、新しい小説を読むよ。)

これを言っている時点では「今日の夜暇かどうか」ということはわかっていません。あり得る可能性として言っています。

注意すること

「もしも○○したら、○○だよ」と相手に何かを注意したり、アドバイスしたりするときの使い方もあります。

例えば、ゲーム好きの友達などにこんな注意をするときは、こう言います。

If you play a video game for a long time, your mother will get mad again.
(長い時間ゲームをやったら、君のお母さんはまた怒るだろうね。)

これを言ってる側は、実際その友達がどうするのかはわからないけれど、「長い時間ゲームをやる可能性が十分にある」と思っているわけです。


仮定法「過去」

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「それはあり得ないけど・・・」や「もう変えられないことなんだけど・・・」という気持ちで「もしも」の話をするには「仮定法【過去】」を使います。

英語の「仮定法【過去】」の形は【”if”+主語+動詞の過去形, 主語+助動詞の過去形+動詞の原形】です。

仮定法過去で使われる代表的な助動詞の過去形は以下の4つです。

could(○○できるだろう)

would(○○するだろう)

might(○○してもいいのに)

should(○○するだろう)

この「仮定法【過去】」のややこしいところは、「過去形」を使っているからといって、「過去」のことを言っているわけではないということですね。「もしも」と想像している内容は「現在」のことを指しているんです。

では、どんな英語の使い方になるのか?いくつかの項目に分けて見ていきましょう!

現在の事実と逆のこと

実際に起こっている現在の事実とは逆のこと、違うことを言うときのパターンです。「実際はそうじゃないんだけど、もしも○○だったら○○するよ」という感じ。

以下の例文を見てみましょう。

If I had much money, I could buy that house.
(もしもお金をもっと持ってたら、あの家を買えたのに。)

「あの家、いいな~」と思ってるけど、今はそれを買うほどのお金を持っていないという状況です。その上で「(今はお金持ってないけど)もしもお金をもっと持っていたら・・・」という仮定の話をしています。

実現が難しいこと

可能性がゼロとは言えないけど、ほぼゼロ。実現するには条件が厳しすぎるときの「もしも」を言うときの使い方です。

If I won one hundred million yen in the lottery, I would quit my job.
(もし宝くじで1億円当たったら、仕事辞めるだろうな。)

誰もが1度は言ったことのある「もしも宝くじがあったったら」シリーズです。まさにこれを言いたいときにピッタリの英語表現ですね!

絶対当たらないとは言い切れないけど、まあ当たる確率は低い。だから、「仮定法【過去】」を使うんです。

あり得ないこと

「絶対にそんなことはありえないんだけど、もしも○○だったら」というニュアンスを伝える使い方もあります。これは可能性がゼロの場合ですね。

If I were you, I would apologize him first.
(もしも私があなただったら、最初に彼に謝るだろうけど。)

「私があなたになる」ということはあり得ませんよね。「私は私」で「あなたはあなた」です。可能性はゼロ。

ここでは「仮定法【過去】」を使って、「もしも私があなたの立場だったら」という想像をして話をしているんです。

ちなみに、通常”I”に対するbe動詞の過去形は”was”ですが、仮定法では”were”を使います。”I”以外の主語で”was”を使うものも、全て”were”を使うのが英語のルールです。


仮定法「過去完了」

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「もしもあのとき○○してたら、○○だったのに!」と過去のことについての「もしも」を話すときには、「仮定法【過去完了】」を使います。

英語の「仮定法【過去完了】」の形は【”if”+主語+動詞の過去分詞形, 主語+助動詞の過去形+have+動詞の過去分詞形】です。

助動詞の過去形は、「仮定法【過去】」で使うものが使えます。

それでは、「仮定法【過去完了】」の使い方を見ていきましょう!

したかったこと

前のことを振り返って「もしもあのとき○○だったら、○○したかったのに」というような願望をいうときのパターン。過去にしたかったことを伝えます。

まず例文を見てみましょう。

If I had had much money, I could have bought that house.
(もしもたくさんお金を持っていたら、あの家を買うことができてたのに。)

「欲しい家があったけれど、たくさんのお金がなかった。だから、買えなかった。もしも、そのときたくさんお金があれば、買えたのにな~。」というニュアンスが込められてます。

過去のことを振り返って、そのときの状況を仮定しながら、過去に自分が「こうしたかった」と言っているんですね。

後悔してること

「過去にこうしておけばよかった」という後悔の気持ちを伝えるときにも、この形を使うことができます。

If I had studied harder, I could have passed the exam.
(もっと一生懸命勉強してたら、試験に受かっていたのに。)

実際、これを言ってる人は一生懸命勉強しませんでした。そして、試験にも落ちてしまいました。だから、過去のことを振り返って後悔してます。

「もしも一生懸命勉強していたら・・・」と過去の「もしも」を言っているので、この形の英語がピッタリなんですよ。

仮定法「過去」+「過去完了」

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英語には「仮定法【過去】」と「仮定法【過去完了】」のミックスした使い方というのも存在します。

「あのとき○○しておけば、今○○できたのに」のような、「過去」の変えられないことについて「もしも」の話をして、「今」できたかもしれない可能性を言う。そんなときです。

例えば、こんな感じの使い方ができます。

If you had finished your homework last night, you could eat out for lunch with us now.
(もし昨日の夜に宿題を終わらせておけば、私達と一緒にランチに行けたのに。)

前半部分は「過去」のことに対する「もしも」なので【仮定法「過去完了」】を使ってます。

後半部分は「現在」のことで、さらに「現在の事実とは逆のこと(実際は宿題が終わっていないから行けない。)」なので【仮定法「過去」】を使うんです。

ちょっとややこしいかもしれませんが、いつのことに対する、どんな「もしも」なのかで使い分けます。少しずつこの英語の感覚を掴んでいきましょう。

仮定法「未来」

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「あり得ないだろうけど、もしも万が一○○だったら」という気持ちを伝えられる「仮定法【未来】」と呼ばれる形があります。

この英語の「仮定法【未来】」の形は、大きく分けて2つあります。

どちらも「あり得ないと思ってる未来の状況」を伝えるときに使いますが、微妙にニュアンスが違っています。

では、それぞれの使い方を確認してみましょう。

万が一のこと

「万が一」のことを話すときには【”if”+主語+”should”+動詞の原形, 主語+助動詞の原形か過去形+動詞の原形】という形を使います。

「そうはならないと思うけど、でももしも○○だったら」という気持ちが込められてます。

If you should be late, we will go there without you.
(もしもあなたが遅れたら、あなた抜きでそこに行きますね。)

これを言ってるとき、話してる人は相手が遅れるということは、ほぼないと思ってます。その上で、万が一のケースについて「もしも」で話をしてるんですね。

可能性のかなり低いこと

上の“should”を使うパターンよりも、さらに可能性が低いまたは全くないと思ってることを話すときの使い方です。

このときには【”if”+主語+”were to”+動詞の原形, 主語+助動詞の過去形+動詞の原形】という形を使います。

仮定法なので、主語が何であっても”was”は使わずに”were”です。

If my husband were to leave me, I would cry forever.
(もしも夫が私を置いていなくなったら、私は永遠に泣いているだろう。)

これを言っている人は、まず夫が自分を置いていなくなるということは「絶対」と言っていいくらいあり得ないと考えています。だから、この”were to”を使う形で表現してるんです。

まとめ

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では、最後に全ての「仮定法」を使った英語の会話文を見てみましょう。

それぞれの使い方の違いを感じながら、読んでみて下さいね!

A: If I had left home earlier, I could have arrived here in time.
(もっと早く家を出てたら、間に合ったのに。)
B: If you’re late again, our boss will never forgive you.
(もしまた遅刻したら、ボスは君のこと絶対許さないよ。)
A: If I had much money, I could move into the house near the office.
(もしもっとお金があれば、会社の近くに引っ越せるのに。)
B: If I were to become your boss tomorrow, I would fire you.
(僕が明日君のボスになったとしたら、君をクビにするよ。)
A: If I had arrived here in time, I wouldn’t be disappointed now.  
(もしも間に合ってたら、今こんなに落ち込んでいなかったのに。)

Aさんは遅刻をしてしまったようです。

「家を早く出られずに、間に合わなかった」という事実があり、その上で過去のこと振り返って「もしも・・・」と言ってるので「仮定法【過去完了】」の形。

Bさんは、十分にあり得ることとして「また遅刻したら、ボスは許さない」ということを注意してます。なので、「仮定法【現在】」を使ってます。

そして、今はお金を持っていないけど「もしもっとあったら」という実現が難しいことを言っているので、「仮定法【過去】」の形ですね。

「もしも明日君のボスになったら」とBさんは全く可能性のないことを言っているので「仮定法【未来】」の”were to”を使った形で、それを伝えています。

最後、Aさんは「もしも間に合ってたら」と「過去」についての「もしも」を言って、「落ち込んでいる」という「現在」の状況とは逆のことを言っています。なので、「仮定法【過去】」と「仮定法【過去完了】」のミックスを使っているんです。

おわりに

今回は”if”を使った英語の「仮定法」について紹介しました。いかがでしたか?

使い方もいろいろあって、「過去」って言ってるのに「現在」のことを言ってたり、文を作るルールが複雑だったり・・・ちょっと英語が嫌になってしまいそうですよね(苦笑)

「仮定法なんちゃら」というのはあくまでも文法の中でグループ分けするために使われている言葉です。あまりその言葉に惑わされず、そこにどういうニュアンスを込めているのかということに注目してみて下さい。

始めのうちは、頭の中で「これはこうだから・・・」と考えながら英語の文章作って、時間がかかってしまうかもしれません。ただ、それを粘り強く続けていくことでスムーズに使えるようになってきます。頑張ってみましょうね!

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