「終わる」の英語の違い!end/finish/completeの使い分けをマスターする!
英語には「終わる」を意味する言葉がいくつかあり、”end”、”finish”、”complete”もその仲間です。
日本語では同じ訳し方をするこれらの言葉ですが、それぞれが持つニュアンスは異なります。
一体、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、英語の”end”、”finish”、”complete”の違いについて紹介したいと思います。
「end」「finish」「complete」の違い
まずは、それぞれの違いについて簡単に確認しておきましょう。
日本語では同じ「終わる」でも、そこに込められている意味合いは違っています。
“end” ⇒ 続いていたことが終わる、途中で終わる
“finish” ⇒ 続いていたことが終わる、目的を達成して終わる
“complete” ⇒ 目的を達成して終わる
“end”と”complete”は明らかに使われ方が違っていますが、”finish”はこの2つの言葉のニュアンスどちらも持っているという感じです。
これらの意味合いの違いから、「目的達成に重きを置いているかどうか」という点で以下のような違いがあります。
“end” ⇒ 目的を達成したかどうかは関係ない
“finish” ⇒ 目的を達成したことに重点を置いている
“complete” ⇒ 目的を達成したことに重点を置いている
“complete”は、そのニュアンスからも分かるように「目的を達成しているか」というのがとても重要です。
“end”は、単に「物事が終わる」ということしか表さないので、「目的達成」については重きを置いていません。
“finish”は、「物事の終わり」を言う以外で使う場合は、「目的を達成しているかどうか」ということに重きを置きます。その点が、“end”とは少し違うところです。
それでは、これらの言葉の詳しい使い方について見ていきましょう!
「end」について
続いていたことが終わる
英語の”end”が持つ「終わる」は、「継続していた物事が終了する」ということです。
ある出来事、または時間や期間が決まっていることの終わりを言う時には、以下のように”end”を使うことが出来ます。
The Vietnam war ended in 1975.
(ベトナム戦争は1975年に終わった。)
The movie ends at 8:00 p.m.
(その映画は8時に終わります。)
The first semester ends in late July.
(1学期は7月下旬に終わるんだよ。)
途中で終わる
他に、この”end”は「続いていた物事や作業が途中で終わる」というニュアンスでも使われます。
なぜなら、”end”は「目的を達成したかどうか」ということには重きを置いていないからです。
I had to end my essay.
(作文を終わらせなくちゃいけなかった。)
この場合、作文が完成したかどうかは分かりません。単に、「作文を書くという作業を終わらせなきゃいけなかった」ということしか表現しています。
完成してないけど、途中で切り上げなくてはならなかったという意味合いの方が強いです。
「途中でやめる」というニュアンスで以下のようにも言えます。
You should give up and end it.
(もうあきらめて終わりにした方がいいって。)
「あきらめる」ということは、達成せずに「途中で終わる」ということ、だから”end”を使っているんですね。
「finish」について
続いていたことが終わる
英語の”finish”には、”end”と同じように「物事の終わり」を表すニュアンスが含まれています。
この意味合いで使う時には、”end”と”finish”のどちらを使っても構いません。
The Vietnam war finished in 1975.
(ベトナム戦争は1975年に終わった。)
The movie finishes at 8:00 p.m.
(その映画は8時に終わります。)
The first semester finishes in late July.
(1学期は7月下旬に終わるんだよ。)
目的を達成して終わる
英語の”finish”は、単に「物事が終わること」を表す以外に「目的を達成して終わること」も表すことができます。
つまり、最後までやり遂げるということですね。この場合は、「途中でやめる」という意味を含む”end”とは入れ替えが出来ません。
「きちんと目的を達成しているか」に焦点を置いているからです。
I had to finish my essay.
(作文を終わらせないといけなかった。)
It must be submitted this Friday, so you should finish it soon.
(金曜日までに提出なんだから、すぐに終わらせた方がいいよ。)
He finished all his work related to the big project.
(彼は大きなプロジェクトにかかわる全ての仕事を終えた。)
I won’t finish cleaning my room until my mother comes home.
(お母さんが帰ってるまでに部屋の掃除終わらないと思う。)
「complete」について
目的を達成して終わる
英語”complete”が意味する「終わる」は、「きちんと目的が達成されていること」が条件になります。
中途半端な状態や作業の途中では”complete”は使えません。
「最後まで仕上がっている」、「完成されている」といニュアンスが含まれている言葉なんです。
“finish”を使うよりも、少々硬い感じがします。そして、日数や労力を費やしていて、「完璧!」という印象です。
I had to complete my essay.
(作文を仕上げなければならなかった。)
We don’t have enough time to complete the task.
(私たちにはその課題をやり終える時間が十分にはなかった。)
How long will it take to complete that building?
(あの建物が完成するまでにどのくらいかかるんですか?)
何かのカードやグッズなどを全て手に入れた時に「コンプリートした」と言うことがありまよね?
欠けてるものはなく、これ以上集めるものはない、「全て揃えるという目的」を達成したという状態ということです。
英語の”complete”のイメージがそのまましっかりとカタカナ言葉にも受け継がれている例ですね。
おわりに
今回は、「終わる」を意味する英語の”end”、”finish”、”complete”について紹介しました。いかがでしたか?
どれも何気なく耳にしていることが多い言葉かと思いますが、実はハッキリとした違いがあったんですね。
実際の会話でスムーズに出てくるようにするために、たくさんイメトレしながら練習しておきましょう!