「主婦/主夫」は英語で?家の仕事を中心にやる人を表す言葉とニュアンス!
世の中にはたくさんの種類の職業がありますよね。自分が何をやっている人なのかを名称を使って話すことができたら、英語の自己紹介もとっても楽になります!
でも家の仕事をメインに担当している「主婦/主夫」のみなさんは、自分の職業を英語で何ていうか知ってますか?簡単なようで意外とパッと出てこないですよね!
今回はそんな「主婦/主夫の英語表現&その言葉のニュアンス」についてお話していきます!
「主婦/主夫」は英語で?
「主婦/主夫」を英語でどうやって表現するかをご紹介します!
「専業主婦」の定番は”housewife”
まずは女性の「専業主婦」からみていきましょう。結婚をして、家族の世話や家事をメインの仕事としてこなす人は、英語で“housewife”と呼ばれます。
“house”は「家」、”wife”は「妻」を意味する英語なので、非常にしっくりきますね!昔から使われている英語なので、コレが定番とも言える「専業主婦」の訳し方でしょう。
“I’m a housewife.”といえば、説明をせずとも「家事をメインにやっているんだな」というのを理解してもらえます。
「専業主夫」の定番は”househusband”
続いては男性編。最近徐々に増えてきているのが「専業主夫」。奥さんが外に稼ぎに出て、旦那さんが家の仕事を担うパターンですね!
この場合は先ほどの逆で、“househusband”が定番の言い方となります。ちなみに”husband”は「夫」を表す英語です。
男女を問わない便利ワードは”homemaker”!
先ほどの”housewife”も”househusband”も、男女をしっかり分けて使わないといけない英語表現でした。
しかし“homemaker”という英語を使えば、性別に関係なく「専業主婦/専業主夫」を表すことができるんです!とっても便利ですよね。
直訳すると「家庭を作る人」。家のことをこなす人に対して使われる名称で、北米で非常に一般的な呼び名になります。
男女関係なく使える言い方ですが、やはり”homemaker”と聞くと圧倒的に女性を想像する人が多いようです。
他にも新しい言葉がいっぱい!
実は”housewife”、”househusband”、”homemaker”以外に、「主婦/主夫」を表す英語はたくさん存在するんです!そしてこれらの多くは新しく作られたもの。
女性の社会進出や男性の家事参加という変化に合わせて、「専業主婦/専業主夫」という立派な職業を、いかに別の言い方で表現するかが話し合われた時期があったのですね。そのような社会的背景がうかがえるような、面白い英語表現が一杯!
①stay-at-home mom(お家にいるお母さん)
子供がいる人にピッタリ!頭文字を取って“SAHM”書かれることも。
②stay-at-home dad(お家にいるお父さん)
①の男性版。実は”househusband”より圧倒的に人気の呼び名です。
③domestic goddess(家庭の女神)
家の仕事に関して非常に優れた才能を持つ人のこと。特に料理上手な人に!
④family manager(家族マネージャー)
家族全員のことをお世話するという意味で使われます。
⑤home life coordinator(家庭生活コーディネーター)
家庭生活全般をケアするというカッコいい名前!
⑥home engineer(家庭エンジニア)
設計者という意味で主婦/主夫をエンジニアに表現している英語です。
⑦domestic engineer(家庭エンジニア)
⑥の別名。
どうでしょう?他にも探せばもっとありますよ!③の”domestic goddess”以外は、男女関係なく使える英語です。主夫の人も”househusband”、”homemaker”以外に気に入ったのがあれば、是非選んでみてください!
「主婦/主夫」の英語表現のニュアンスは?
「専業主婦」や「専業主夫」が、一般的に英語でどう表現されるかは分かりましたね!それでは次にそのワードのニュアンスを見ていきましょう!
“housewife”は楽しくなさそう!?
定番の言い方である”housewife”ですが、実は名称としてあえて避ける人も多いんです。というのも多くの人は”housewife”と聞くと、「楽しくなさそうな職業」と感じてしまうとか!?
“housewife”自体は決して悪い意味の英語ではないのですが、古くからある英語であるがために、「女性の職場は台所」という1950年代あたりの印象が強いのだそう。
「それしかさせてもらえなかった」、「他に選択肢がなくて仕方なく主婦になった」という人がたくさんいた時代を彷彿させるのかもしれません。それ故に”housewife”の仕事は面倒くさいもの、楽しくないもの、やりがいのないものと感じる人がいるのですね。
他にも、名前に“wife”(妻)というワードが入っていることで、「男性のパートナーがいてこその存在」といった感覚が拭えないと思う人も。立派な職業として尊重されていないと感じてしまう原因の1つかもしれませんね。
色んな意見がありますが、要するに人によって”housewife”は少しネガティブな意味を持つことがあるのです。このことは少なくとも頭の片隅に置いておくといいと思います!
“homemaker”は比較的楽しそう?
ということで色々と気をつけるべき点があった”housewife”ですが、それと比較して“homemaker”はまだ楽しそうな印象があるようです。
“maker”(作る人)という言葉が入っている通り、「家族のためにより快適な環境を作ってあげる」というポジティブなイメージが強いとされています。「ただ家にいる」のではなく「家庭を作る」というアクティブな印象もありますよね。
こういった理由から、”homemaker”は割とその仕事を楽しんでこなしているという見方をされるそう。
また言葉として男性でも女性でもいいユニセックスな名称なので、偏りがないとも言えます。そのため男女平等が強く求められている現代社会で受け入れられやすいのかもしれませんね!
アメリカでの「専業主婦」の現状は?
「主婦/主夫」の英語表現とそのニュアンスを覚えたところで、最後にアメリカと日本の「専業主婦」に対する文化差を軽くご紹介します!
アメリカでは専業主婦はいないの?
最近のアメリカのドラマや映画を観賞していて、日本人が思い描く典型的な「専業主婦」をあまり見ないなーと感じたことはありませんか?
そういったメディアのイメージやアメリカに住む日本人の話などから、「アメリカには専業主婦があまりいない」といった考えを持つ人も割といるはず。
そもそも当たり前ですが、あんな大きな国を一括りにして「アメリカにはが少ない」と断言することはできません。そしてもちろんアメリカにも専業主婦は存在します!
しかし「専業主婦をどう見るか」に関する価値観は、確かに日本とアメリカで少し違うかもしれません。
専業主婦は能力のない人と思われる?!
とても悲しいことですが、アメリカでは「専業主婦は能力のない人」と見られる傾向が強くあります。口でこそ言わなくても、心の中で思っている人はとても多いのが現状ではないでしょうか。
というのもアメリカは日本では考えられないほど「学歴社会」。学歴が違うだけで住む世界が変わってしまうと言っても過言ではありません。最終学歴が仕事内容を大きく左右します。
日本は新卒採用が基本で、会社に入ってから能力をつけていくのが一般的。しかしアメリカでは教育課程で身につけたスキルを使って、社会貢献するという考えがベースにあります。かなりの能力主義なんですね。
そんな社会であえて外で仕事をしないという決断をすると、「学歴がないのかな?」、「能力がないのかな?」、「日中一体何してるの?」と思われがち。
日本以上にアメリカでは専業主婦への風当たりが強いのです!
専業主婦に見られないようにする傾向アリ!
「専業主婦である」というと、人から下に見られがちな厳しい社会。よってアメリカの女性陣は自然と「専業主婦だと思われないようにしよう」となるのです。
もし日本において週3で何らかのパートをして、他の時間を家事に使っている人がいたら、その人は恐らく自分のことを「専業主婦」だと紹介するでしょう。
しかし似たような状況でも、多くのアメリカ人は”I’m a housewife.”と英語であえて言わないかもしれません。その代わり自分が週3でやっている仕事内容を語るはず。他にはボランティア活動などのアクティビティに一生懸命取り組む人も多くいます。
とにかく「家事だけをやっている人」と思われないようにしている傾向が強いのです。そのため日常会話で、”housewife” や “homemaker”という肩書きをあまり聞くことが正直ありません。
最近は「専業主婦回帰」の動きも!
ということで、アメリカ国内で「専業主婦」がどう見られているかについて少しお話しました。とは言うものの、実はここ最近アメリカでも「選択肢の1つとして主婦になる」という流れが出ているとか!
学歴社会のアメリカですが、今20代の若い層が働き先を見つけられないという厳しい社会状況があるんです。なんでも大学を出ても、「大卒がやるオフィスワーク」に空きがないとのこと。その代わり学歴をあまり必要としない肉体労働系の働き手が少ないのだそう…。
それに働きながら出産・育児をするのは本当に大変です。デイケア(託児所)に預けるためにはたくさんのお金がかかるので、その分もっと働かなくてはいけないという現実。本末転倒です。
こういった社会状況の変化から、あえて「家での仕事」を選ぶ女性が増えているのかもしれません!
おわりに
いかがでしたか?
「主婦/主夫」の英語表現には、予想以上にたくさんのバリエーションがあったかと思います。その種類の多さは、家の仕事をする人の社会的価値が見直されようとしている流れをよく表していますよね!
時代の動きや文化差に理解を示しつつ、自分にとって一番しっくりくる英語の名称を是非考えてみてください!