「do」と「make」の違い!英語で「する」を表す2つの言葉の使い分ける!
英語で「する」を意味する言葉で、よく使われるものといえば、”do”と”make”ですね。
ただ、この2つに関しては日本語訳が似ているので「意味は分かってるけど違いがイマイチ分からない・・・」とお悩みの方も多いでしょう。
今回は、そんな悩みを解消すべく、「する」を意味する単語”do”と”make”の違いについてバッチリ解説しちゃいます!
「do」と「make」の違い
それぞれの詳しい使い方を見る前に、2つの言葉の違いを大まかに確認しておきましょう。
“do”と”make”が意味する「する」には、それぞれこのようなニュアンスが隠れています。
“do” ⇒ 何かに手を加える
“make” ⇒ 何かを生じさせる
だいぶ意味合いが違いますよね。このニュアンスをもう少し細かく言うと、こんな感じです。
“do” ⇒ もともと存在しているものに対して作業をする
“make” ⇒ 何もない状態から何かがある状態にする
数字で言うと、”do”は1以上、”make”は0の状態というイメージですね。
それでは、これらの意味合いの違いを踏まえて、2つの言葉の違いを詳しく見ていきましょう!
「do」の使い方
“do”で「する」を表現できるのは、もとからある物に対して手を加えるなどの作業や動作を行うときです。
家事をする
家事に関することで「〇〇する」と言いたいときには、この”do”を使うことができます。
いくつか例を見ていきましょう。
There’s a stack of clothes. I have to do the laundry!
(洋服が山になってる。洗濯しないと!)
「洗濯をする」というのは、そこにすでにある洗濯物を洗ったり干したりするということですね。
あるものに対して自分で作業をするので、英語の”do”を使って「する」を表現するんです。
家事の中の「掃除」に関して、”do”に掃除をする場所の単語をつけて「〇〇を掃除する」ということができます。
How often do you do your living room?
(どのくらいの頻度でリビングを掃除するの?)
“your living room”という存在してるものに対して作業をする、つまり「リビングを掃除する」というニュアンスになるんですね。
ちなみに、掃除や料理など全部ひっくるめて「家事をする」というときも”do”を使います。
My mother is too busy to do household chores by herself.
(うちの母親は忙しすぎて1人で家事をこなせない。)
“household chores”という英語が「家事全般」を指しています。
仕事をする
仕事に関する作業も、英語の”do”を使って表現することができます。
例を見てみましょう。
Can you do the copy soon?
(すぐにコピーできる?)
コピーはこれから印刷されるので、「何もない状態から何かをある状態にする」という意味合いの”make”でもよさそうですが、実は”do”を使うんです。
コピーをするということはコピーの元となる原本が存在しているということ。決して何もないわけではないんですね。そして、その原本をコピー機にセットするなどという作業をします。
なので、「もとからあるものに手を加える」という意味合いの”do”の方がピッタリなんですね。
会社で行う仕事とは違いますが、学生にとっての仕事のような存在である「宿題」も”do”を使って表現します。
Students have to do a lot of homework.
(生徒たちはたくさんの宿題をやらなければいけないんだ。)
出された宿題を解いたりすることは、あるものに対して手を加えるということです。だから、”do”を使うんですよ。
身支度をする
「髪をセットする」や「メイクをする」など、身支度に関することで「〇〇する」というときにも”do”を使います。
例えば、「メイクをする」を”do”で表現すると、こんな感じです。
She always takes an hour to do her makeup!
(あの子はいつもメイクに一時間もかけるのよ!)
「メイクをする」というのは、口紅をしたりマスカラを付けたりして「自分の顔に手を加える」と考えられます。だから、”do”を使うんです。
「make」の使い方
“make”は「する」以外にも「作る」という意味がありますね。
「作る」ということは、ゼロから何かを産み出すということです。その「作る」の感覚が「する」という意味で使うときにも生きています。
何もない状態から何かをする
自分が何かをしたり言ったりすることによって、「〇〇する」という状況を生み出す場合には”make”を使います。
いくつか例を見ていきましょう。
I won’t make any excuses about this problem.
(この問題に関して何の言い訳もしないよ。)
「言い訳」というのは始めから存在しているものではありません。言葉を発することによって生まれるものです。だから、”make”を使って表現するんですね。
では、次の例はこちら。
Did you sure make a promise with her?
(確かに彼女と約束したんでしょ?)
「約束をする」という表現も”make”を使います。これも人と人が生み出さなきゃできるものではありませんね。「約束がなかった状態から約束がある状態」を作り出す。だから、”make”が使われるんですよ。
他にも”make”を使った「〇〇をする」という表現はたくさんあります。
例えば、以下のようなものがあります。
“make an effort” ⇒ 努力をする
“make a decision” ⇒ 決断をする
“make a judgement” ⇒ 判断をする
“make a reservation” ⇒ 予約をする
挙げた例はほんの一部ですが、どれも誰かが何かを言ったりしたりすることで出来ることですね。
人をある気持ち・状態にする
「彼を怒らせる」とか「私を嬉しくさせる」のように、人をある気持ちや状態にすると言うときも、英語の”make”を使うことができます。
【”make”+人+〇〇】の形です。〇〇の部分には形容詞または動詞を入れることができます。「教科書で見た覚えがある!」とピンと来た方もいるかもしれませんね。
例えば、以下のように使います。〇〇の部分に形容詞が入っているパターンです。
Why do you always make John angry?
(なんでお前はいつもジョンを怒らせるんだよ?)
“make John angry”で「ジョンを怒らせる」という意味になります。もともとは怒っていなかったジョンを怒った状態にするということです。その感情を作り出すという感覚ですね。
今度は〇〇の部分に動詞を入れた例文を見てみましょう。
The politician’s statement always makes us feel bad.
(その政治家の発言はいつも私たちを不快にするんです。)
不快な状態ではない私たちをその政治家の発言によって、不快な状態にしてしまうんですから、やはり感情を作り出しています。
なので、これも”make”で表現するのがピッタリなんですよ。
おわりに
今回は、英語の「する」を意味する”make”と”do”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
日本語訳で同じ「する」でも、それぞれのニュアンスや使われる場面と言うのが全く違いますね。自然に使えるようになるまでは、頭の中でそれぞれのイメージをしっかりと描きながら、その感覚に慣れていくようにしましょう。
“do”については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。