「否定疑問文」の英語!分かりやすい解説で使い方を身につけよう!
英語の疑問文の中には「否定疑問文」というものが存在します。そして、これが意外とやっかいで、慣れるまで少し時間がかかってしまう人が多いんです。
今回は、英語の「否定疑問文」の使い方について、詳しく紹介していきます!
「否定疑問文」とは?
否定疑問文のニュアンス
そもそも、英語の「否定疑問文」とはどのようなときに使われて、どんな意味を持つものなのでしょうか?
英語の「否定疑問文」は、その名の通り、否定形で始まりまる疑問文です。否定形で始めることで、「○○じゃないの?」とか「○○ではないの?」のような意味になるんです。
通常の疑問文は、単に「そうなのか、そうじゃないのか」を確認するために使われます。それに対して、「否定疑問文」では、意外に思う気持ちや相手に同意を求めたいという気持ちを表現することができるんです。
否定疑問文の作り方
では、その気持ちを表現するために、どのような文を作ればよいのでしょうか?
まず、普通の「疑問文」の形を見てください。
Are you busy?
(あなたは忙しいの?)
これは多くの人が見慣れた形だと思います。単に「忙しいか、忙しくないか」の確認をするときには、この形でOKです。
では、意外な気持ちや相手に同意を求める気持ちを表現するために、「否定疑問文」で言うと、このようになります。
Aren’t you busy?
(あなたは忙しくないの?)
出だしの部分が”Aren’t”になっていますね。こうすることで、質問の内容が「忙しくないの?」というニュアンスになります。
質問する側としては、「(忙しいと思ってたけど)忙しくないの?」とか「(本当に)忙しくないの?」というような気持ちを込めてるイメージです。
否定疑問文への答え方
もしかしたら、「否定疑問文」の作り方自体はそんなに難しくないと感じる人の方が多いかもしれません。
実は、この英語表現のやっかいなところで、多くの人が混乱しまうのは「答え方」の方だと思います。
まずは、通常の「疑問文」である”Are you busy?”に対する答え方を見てみましょう。
A: Are you busy?
(あなたは忙しいの?)
B: Yes, I am.
(うん、忙しいよ。)
A: Are you busy?
(あなたは忙しいの?)
B: No, I’m not.
(ううん、忙しくないよ。)
「忙しいの?」という質問に対して、「忙しい」と言うなら”Yes.”、「忙しくない」と言うなら”No.”を使いますね。
では、「否定疑問文」である”Aren’t you busy?”に対してはどのように答えれば良いでしょうか?
答え方を見てみましょう。
A: Aren’t you busy?
(あなたは忙しくないの?)
B: Yes, I am.
(ううん、忙しいよ。)
A: Aren’t you busy?
(あなたは忙しくないの?)
B: No, I’m not.
(うん、忙しくないよ。)
質問されてるニュアンスは通常の「疑問文」と違っていますが、答え方に関しては同じ考え方です。
「忙しい」と言うなら”Yes.”、「忙しくない」なら”No.”で答えてます。どう聞かれても、それは変える必要がないのです。
日本語と比べると、以下のような違いになります。
<英語の否定疑問文>Yes/Noは「自分が忙しいか」どうかにかかる
答え:Yes⇒はい、自分は忙しい
答え:No⇒いいえ、自分は忙しくない
<日本語の否定疑問文>Yes/Noは「相手の主張に同意するか」しないかにかかる
答え:いいえ⇒あなたの発言(忙しくない)は違うよ、自分は忙しい
答え:はい⇒あなたの発言(忙しくない)は正解だよ、自分は忙しくない
それでは、いくつかのパターンを見ながら、英語の「否定疑問文」の使い方を確認していきましょう!
be動詞の「否定疑問文」
「be動詞」の「否定疑問文」の形は、【「be動詞の否定形」+「主語」】となります。
“are”の「否定疑問文」
上の項目でも出てきましたが、”are”の否定形は”aren’t”となります。
A: Aren’t they angry?
(あいつらは怒ってないの?)
B: Yes, they are./No, they aren’t.
(ううん、怒ってるよ。/うん、怒ってないよ。)
“is”の「否定疑問文」
“is”の否定形は、”isn’t”です。
A: Isn’t she strict?
(彼女は厳しくないの?)
B: Yes, she is./No, she isn’t.
(ううん、厳しいよ。/うん、厳しくないよ。)
“were”の「否定疑問文」
“are”の過去形である”were”の否定形は、”weren’t”です。
A: Weren’t you and Tom there?
(あなたとトムはそこにいなかったんですか?)
B: Yes, we are./No, we aren’t.
(いえ、いましたよ。/ええ、いませんでした。)
“was”の「否定疑問文」
“is”の過去形である”was”を使う場合を見てみましょう。こちらの否定形は”wasn’t”です。
A: Wasn’t Lisa with you?
(リサはあなたと一緒にいなかったの?)
B: Yes, she was./No, she wasn’t.
(いや、一緒だったよ。/うん、一緒じゃなかったよ。)
“am”の「否定疑問文」
最後は、「be動詞」の”am”を使うパターンです。
この”am”を、この項目の最後に持ってきたのには理由があります。
それは、この”am”が他の「be動詞」とは少し異なる形で「否定疑問文」を作るからです。
では、どんな形になるのか、まず例文を見てみましょう。
A: Am I not a good girl?
(私はいい子じゃないの?)
B: Yes, you are./No, you aren’t.
(いいえ、いい子よ。/そうね、いい子じゃないわ。)
他の「be動詞」は、【「be動詞の否定形」+「主語」】という形で「否定疑問文」を作っていましたね。
ですが、上の例文で使われてる通り、「be動詞」の中で”am”だけは、【「be動詞」+「主語」+”not”】という形になります。
時々、”Ain’t I”という形も目にすることがありますが、これはスラングの類で正しい英語の形とは言えません。
その他、”Am not I”や”Amn’t I”などの形にすることもありませんので、気を付けましょう。
一般動詞の「否定疑問文」
では、「be動詞」ではなく「一般動詞」を使うケースでは、どのように「否定疑問文」を作っていけばよいのでしょうか?
形は、【「”do/does/did”の否定形」+「主語」+「一般動詞」】となります。
“do”の「否定疑問文」
“do”の否定形は”don’t”となります。
A: Don’t you like classical music?
(クラシック音楽は好きじゃないの?)
B: Yes, I do./No, I don’t.
(いや、好きだよ。/ああ、好きじゃないんだ。)
“does”の「否定疑問文」
“does”の否定形は”doesn’t”です。
A: Doesn’t he drink alcohol?
(彼はアルコールは飲まないんですか?)
B: Yes, he does./No, he doesn’t.
(いいえ、飲みますよ。/はい、飲まないんですよ。)
“did”の「否定疑問文」
“do”と”does”の過去形となる”did”の否定形は”didn’t”です。
A: Didn’t they invite their boss to their wedding reception?
(彼らは上司を結婚披露宴に呼ばなかったの?)
B: Yes, they did./No, they didn’t.
(いや、呼んだって。/うん、呼ばなかったんだって。)
助動詞の「否定疑問文」
英語の「助動詞」でも「否定疑問文」を作ることができます。形は、【「助動詞の否定形」+「主語」】です。
いくつかの「助動詞」で、その使い方を見てみましょう。
“will”の「否定疑問文」
“will”の否定形は、”won’t”となります。
A: Won’t it be rainy tomorrow?
(明日は雨降らないの?)
B: Yes, it will./No, it won’t.
(いや、降りますよ。/ええ、降らないですよ。)
“can”の「否定疑問文」
“can”の否定形は、”can’t”となります。
A: Can’t we take a photo here?
(ここでは写真は撮れないんですか?)
B: Yes, you can./No, you can’t.
(いえ、撮れますよ。/はい、撮れません。)
“should”の「否定疑問文」
“should”の否定形は、”shouldn’t”となります。
A: Shouldn’t she go there now?
(彼女はそこに今行かない方がいいの?)
B: Yes, she should./No, she shouldn’t.
(いや、行った方がいいよ。/うん、行かない方がいいよ。)
おわりに
今回は、英語の「否定疑問文」について紹介しました。いかがでしたか?
一見、見慣れなくて馴染みのない形なので、難しく感じてしまうかもしれません。
ですが、一度慣れてしまえばそんなに複雑なものではありませんし、これを使えるようになると、より細かく自分の気持ちを英語で表現することが可能です。
声に出しながら練習して、英語の「否定疑問文」にどんどん馴染んでいってくださいね!