英語の発音を矯正しよう!日本人が間違いやすい5つの音!
“What?”(何?)
“Can you say that again?”(もう一回言ってくれる?)
こんな風に聞き返されるのは、もううんざり。でも大人になってから英語の発音を矯正するのは無理だと思っていませんか?
諦めるのはまだ早い!日本人が間違いやすい言葉を重点的に見ていけば、矯正の手がかりがつかめるはず。カタカナ英語は卒業して、今日からネイティブに近い発音を目指そう!
どうして英語の発音を矯正すべきなの?
発音を矯正しない日本人には、こういった主張があります。
①「これが私らしい喋り方なんだから、無理に発音なんか矯正しなくてもいいじゃん!」
⇒気持ちは分かります。日本人っぽい喋り方は、海外に出た時にある意味その人の特徴を表すかもしれません。
②「ネイティブっぽく喋るなんて、努力するだけ恥ずかしい」
⇒授業で英語を読み上げさせられた時、わざとカタカナ英語で話していた人はいませんか?ネイティブっぽく話そうと頑張っているのが気恥ずかしくて、ついそうしてしまった人も多いはず。
ですが一旦こういった考えは捨て去りましょう。伸びるはずの成長を妨げるなんて、あまりにもったいないです。矯正の努力もしないで「自分らしさ」だとか「恥ずかしい」とか言っているのは、正直かっこ悪い!
今すぐ英語の発音矯正をするべき理由を紹介します。
発音のせいで意味が通じないことがある
〜単語を全く理解してもらえない!〜
日本での滞在期間が長いネイティブの英語教師は、日本人独特の発音に慣れている人が多いです。そのため「コーヒー」と言ったとしても、「”coffee”のことか」と理解してくれるかもしれません。
ですが日本の外では、そうはいきません。誰も日本語のパターンや日本人のアクセントに理解がありませんので、下手したら文法は合ってるのに全く通じないなんてこともあります。
発音のせいで誤解を招くことがある
〜間違えた音で別の言葉になっちゃった!〜
時に発音の悪さが原因で、誤解を招くこともあります。カタカナで書けば同じ言葉でも、英語での音は全く違う単語のペアはたくさん存在します。
例えば、あなたが「ここに座って」という意味で「シット ヒア」と言ったとしても、音が間違っていて”Sit here”が”Shit here”(ここで排便しろ)に勘違いされることもあるのです。それは大問題…。
正しい発音は身につければ一生もの
〜一度できるようになれば忘れない〜
せっかく覚えたフレーズも、正しく理解されなければ意味がないですよね。聞き取りやすい英語を目指すなら、発音の基礎は必ず身に付けて矯正すべきです。そうでないと何度も聞き返されるハメになります。それに一度身につけてしまえば、一生ものです。口が覚えれば、忘れることはありません。
ということで今日から英語の発音を矯正して、英会話をもっと簡単に楽しみましょう!
なんで日本人にとって英語の発音は難しいの?
学校での必修科目として教わって、英会話スクールも山ほどあるのに、どうして日本人は英語が苦手なんでしょう?それには言語的に決定的な理由があるのです。
日本人は音に対する意識が低い
〜表意文字と表音文字〜
日本語には漢字というものがあり、これには一つ一つに意味がありますよね。こういった文字を「表意文字」といいます。それと反対に、英語で使うアルファベットや日本語のひらがなは、一つ一つに音はあるものの意味はありません。これを「表音文字」といいます。
日本語は表意文字も使うので、多少読み方が違っても意味を想像することができますよね。例えば「月極駐車場」を「げっきょく駐車場」と読んだとしても、「ああ、”つきぎめ駐車場”のことね」と予想できます。つまり漢字が存在するおかげで、日本人は音に対する意識が低いのです。文字の形に意味があるので、音はそれほど重要じゃないというわけ。
ですが表意文字がない英語では、その感覚は通用しません。正確に発音することで、初めて相手に言葉の意味を伝えることができます。文字の音に大きな役割があるので、発音練習は必須なんですね。それなのにも関わらず、日本人は音をそれほど重要視しないがために練習を怠ってしまうのです。
日本語は音がハッキリしている
〜有声音と無声音〜
日本語は母音で終わることが多い言語です。「サラダ」をローマ字で書くと、”SA・RA・DA”となるように、子音+母音のペアで構成されています。逆に英語は子音で終わることが多い言語です。「サラダ」を英語で書くと、”salad”となるように、最後は子音で終わっています。同じものを意味するのに、全く真逆の特徴がありますよね。
母音は声帯を震わせて出す「有声音」なので、音がハッキリしています。ですが子音は声帯を震わせない「無声音」なので、息を吹き出しているだけのようなモヤモヤした音です。日本語が声をよく出すのに対し英語は息の音が多いため、日本人には英語のハードルが高く感じてしまうのかもしれません。
日本語の母音数は圧倒的に少ない
〜カタカナだけで英語の音は表せない〜
日本語の母音は「あ」「い」「う」「え」「お」の5種類ですが、英語は諸説あるものの約13種類もの母音があると言われています。つまり日本語より音のバリエーションが豊かなので、カタカナだけで英語の音を表そうとしても限界があるのです。
でも日本人の多くはカタカナで読み方をつけて覚えようとしますよね?そのため何種類もある母音を認識することなく、正しい口の動かし方を覚えないまま英語を話そうとするわけです。
日本人が間違いやすい音の矯正方法
ということで、日本人にとって英語の発音が難しい理由が分かったかと思います。つまり意識的に矯正しないといけないんですね。ではそんな日本人が特に間違いやすい音の矯正方法をご紹介します!
“L”
〜前歯の後ろに舌を当てる〜
日本語で「らりるれろ」と言ってみましょう。そうすると舌は口の上部に触れているのが分かるはず。英語の”L”はこの舌をさらに前のほうにつけるようにして発音します。前歯の後ろあたりに当て、舌を少し固くするイメージです。”L”をこの方法で発音すると、空気が口の中でサイドにもれる感覚がありますよ。
▼この矯正方法で試してみよう!▼
light [láit]
feeling [fíːliŋ]
tall [tɔ́ːl]
“R”
〜舌はどこにも触れない〜
“L”に似た形ですが、”R”を発音する時は舌は口の中のどこにも触っていません。日本語の「らりるれろ」の形のまま、舌を口の真ん中くらいまで引き込みます。何も喋っていない時に、いつも舌を置いている位置くらいです。このように舌の高さを保ちながら”R”の音を出すと、唇が少し丸くなります。
▼この矯正方法で試してみよう!▼
right [ráit]
correct [kərékt]
more [mɔ́ːr]
“TH”(θ)
〜舌先を歯の間に挟んで空気を抜く〜
この音を一番苦手と感じる人も多いのでは?
口を軽く開けて、舌先を歯の間に軽く挟みます。そのまま空気を外に抜かせる感じで、「すー」としてみましょう。人によっては唾液の音が混じってしまうかもしれませんが、問題ありません。無声の発音なので、空気が出るだけの音に聞こえます。
“TH”が頭にくる単語では、上記の形で”TH”を発音したら素早く舌を引くようにしましょう。
▼この矯正方法で試してみよう!▼
think [θíŋk]
thank [θǽŋk]
thunder [θʌ́ndər]
逆に“TH”が最後にくる単語では、歯の間に軽く挟んでチョロっと舌が出るようにすれば大丈夫です。
▼この矯正方法で試してみよう!▼
mouth [máuθ]
birth [bə́ːrθ]
fourth [fɔ́ːrθ]
“V”
〜前歯を下唇にのせて振動させる〜
あまり苦手意識がないにも関わらず、日本人がなかなかうまくできないのが”V”の音。日本語で「ブイ」と読んでしまっているのも発音の悪さを助長しているかもしれません。
上の前歯を下唇にそっとのせましょう。この位置をキープしたまま、下唇を軽く前に引っ張るような感覚で「ぶー」とすると”V”の音になります。この音を出している時は下唇が少し振動しているはずなので、触って確かめてみてください。まさにvibrate(振動する)しているはず!
▼この矯正方法で試してみよう!▼
very [véri]
have [hǽv]
envelope [énvəlòup]
“F”
〜前歯を下唇にのせて息を吐き出す〜
誤解されがちですが、日本語の「はひふへほ」とは違う音なので気をつけてください!
上の前歯を下唇の上に軽くのせます。先ほどの”V”と同じですね。その状態のまま、息を吐き出してみましょう。無声の音なので、空気が歯と唇の間から漏れるだけに聞こえます。下唇は振動していないはずです。
▼この矯正方法で試してみよう!▼
fun [fʌ́n]
life [láif]
coffee [kɔ́ːfi]
矯正練習のアドバイス
鏡を使おう!
〜口の動きを視覚的にチェック〜
音を矯正をする時は、必ず鏡の前で自分の口の動きを確認しながら行いましょう。目で見ながら唇や舌の位置を確認することで、より脳に形をインプットしやすくなりますよ!
矯正練習中は唇の前に指をあててみよう!
〜唇の振動をチェック〜
静かに!という「しー!」のポーズをとってみましょう。そのまま人差し指を唇にそっとあててみてください。そうすることで、発音練習している時の唇の振動を感じることができます。例えば”V”の音の後に”F”の音を出してみると、振動の有無を比べることができますよ!
紹介した5つの音を、それぞれ1日3回発音してみよう!
〜継続練習で叩き込む〜
さきほど紹介した日本人が間違いやすい音5つを、それぞれ3回ずつ練習してみましょう。そしてこの矯正を毎日一週間続けてみてください。これだけの努力で、単語を見ただけで自然に唇が正しい位置にくるように癖づけされます!
おわりに
いかかがでしたか?
英語発音矯正の道のりは地味に感じますが、これらは英語を習いたての段階で本来やっておくべきものです。若ければ自然に口の動きを真似することもできますが、大人になった今はしっかりと理論で覚えるのが効果的。知っているのといないのとでは、結果に大きな差が出てきます。
絶対に損はしませんので、是非今日から矯正していきましょう!