「上司」の英語の呼び方は?職場で使える礼儀正しい表現を知ろう!
職場にいる上司のことを、みなさんは何て呼びますか?「○○さん」と呼ぶ場合もあれば、「○○課長」のように役職名をつけることもありますよね。
では英語圏はどうなんでしょう?一体どの呼び方が一般的かご存知ですか?
今回は意外と知られていない「英語での上司の呼び方」についてお話しましょう!
英語圏での「上司」の呼び方
まずは、英語圏の「上司」の呼び方を学んでいきましょう!一体、何が一般的なんでしょうか?
【呼び方①】boss
自分の上司を誰かに紹介する時は、”boss”という英語を使うといいでしょう。職場において、他の人を管理している責任ある立場の人を指します。
She is my boss, Julia.
(彼女は私の上司のジュリアです。)
ちなみに本人を前にして「ボス!」と呼ぶわけではないので、誤解しないでくださいね!あくまでも、自分と相手の関係性を表す時の英語になります。
“he”や”she”を使わない英語表現も!
This is my boss.(私の上司です。)
【呼び方②】役職名
“boss”という英語でもいいですが、これでは相手が自分より上の立場であるという情報しか入ってきませんよね。しかし、役職名を伝えれば、より詳しくその人がどのような立場の人なのかが分かってきます。
特に、個人の特徴を重んじるアメリカ社会では、その人の役職名を具体的に挙げて、人に紹介をするのがより一般的なんですね!
He is our sales manager, Anthony.
(彼は営業部長のアンソニーです。)
役職名を使った言い方は、あくまでも誰かに紹介をする時だけ!本人に対して”sales manager”という呼び方は使いませんので、ご注意ください!
こちらも”This is ○○.”の形で言い換えが可能です。
This is our section chief.(私たちの課長です。)
ちなみに日本では「山田部長」といった呼び方をしますが、これを英語に直訳して”General Manager Yamada”という形で呼ぶことはあります。”general manager”は単なる役職名なので、呼び名にはなりませんよ!
【呼び方③】ファーストネーム
英語圏、特にアメリカでは、上司を呼ぶ時にファーストネーム(下の名前)を使うのが一般的!一緒に仕事をしている近い上司だけでなく、社長などの目上の人に対してもファーストネームで呼ぶことがあります。
ただし、これは基本的に相手が“Please call me John.”(ジョンと呼んでください。)と自己紹介があってからの呼び方になるでしょう。本人が「どう呼ばれたいか」が重要視されているのです!
日本人としては、目上の人を呼び捨てにするのは抵抗があるかもしれませんが、これは別に失礼なことではありません。むしろ相手が望んでいる呼び方がファーストネームなのに、無視をして”Mr./Ms. ○○”で呼び続ける方が失礼でしょう。
【呼び方④】Mr./Ms. ラストネーム
日本人として一番すんなり理解できるのが、この呼び方ではないでしょうか?相手のラストネーム(苗字)に、男性は”Mr.”、女性は”Ms.”をつけて、敬意を表します。
英語圏の中でも、比較的イギリスの方がこの呼び方を重んじているかもしれません。
初対面や、まだ上司をよく知らない段階では、とにかく丁寧に対応したいもの。そういう時に、”Mr. Smith”や”Ms. White”というような名前で、上司を呼ぶのです。
しかしこれらの敬称をつけて相手の名前を呼び合うのは、あまり英語圏では一般的ではありません。どこかのタイミングで、向こうから“Please call me Rachel.”(レイチェルと呼んでください。)や“Mike is fine.”(マイクでいいですよ。)などの一言が入るはず!
その場合は、素直に上司に従って呼び方を変えましょう。「えーでも…自分の方が立場が下だし、呼び捨ては…」と考えるのは、全く意味がありません!
【呼び方⑤】<番外編>○○-san
こちらは番外編!日本の文化にお互い詳しい状況の場合、あえて英語スタイルを使わずに、「さん」づけで相手を呼ぶのもアリだと思います。
ファーストネームの呼び捨てに抵抗があり、かつお互いある程度日本文化に理解を示しているのであれば、“David-san”などの呼び方も受け入れてもらえるでしょう!
実際にこの呼び方を使っているオフィスも少なくありません!条件が揃っているのであれば、試してみるのもいいですね。
ただし最終的には相手がどう呼ばれたいかが優先になるので、きちんとその意思は尊重してあげましょう!日本の文化を押し通す必要もありません。
「上司」の注意点
次に、上司の呼び方に関する注意点を見ていきましょう!
“superior”はほぼ使わない!?
「上司」や「目上の人」の英語訳に“superior”という言葉があるのですが、実際会話の中でこの単語を使うことはほぼありません!
英語圏、特にアメリカ社会は、日本のように上下関係を強く意識しない文化です。「先輩」や「後輩」という概念も、ほぼないと言っていいでしょう。
そもそも”superior”は「(地位が)上の」という意味もありますが、それ以外に「優れた」や「上等の」を表す英語でもあります。こういうワードを使うことで、あえて「質の差」や「立場の違い」を強調することはあまりないでしょう。
“Mr./Ms.”は心の距離を作る!?
日本人は”Mr./Ms.”を「○○さん/様」の感覚で使っていますが、実はあまり同じニュアンスではなかったりします。
「○○さん/様」は相手に失礼がないようにするため、思いやりとして使っています。しかし“Mr./Ms.”は丁寧に対応するというだけでなく、相手との心の距離を置くために使われているんです!
敬称をつけるかつけないかは、親しさの度合いで異なります。つまり心をオープンにした付き合いをする場合は、”Mr./Ms.”をつけることは基本的にないのです。
目上の立場の人であっても、一緒に働く仲間として、心の距離を縮めたいと思うものです。壁を感じる関係性ではなく、オープンなやり取りができる状態を理想としています。
そのため英語圏では上司と部下の関係であっても、お互いをファーストネームで呼び合うのが一般的というわけ!その方が思いやりがあるとされているんですね。
もちろん職場の環境によっても呼び方のマナーは変わってくるとは思います。しかし“Mr./Ms.”をつけたからといって、必ずしもベストとは限らないということだけは覚えておきましょう!
敬語に関する感覚も似たような部分があるので、気になる人はこの記事をチェック!
「オフィスで使われる呼び名」の豆知識
最後に、豆知識として職場でよく出てくる呼び名の英語訳をご用意しました!参考にしてみてくださいね!
immediate boss(直属の上司)
big boss(上司の上司/直属の上司よりも上の人)
senior(先輩)
junior(後輩)
co-worker(同僚)
おわりに
いかがでしたか?
今回は意外と知られていない「職場の上司の呼び方」を英語で学んできました!
日本と同じような感覚で英語を使おうとすると、こういった場面で少しギャップが出てくることがお分かり頂けたかと思います。「言語を学ぶことは文化を学ぶこと」ですので、その国でどういった価値観が重視されているかをしっかり理解した上で話すのが大切です!
自分の職場の雰囲気を見極めて、適切な呼び名を選ぶようにしてくださいね!