英語「just」と「only」の違いは?「だけ」の使い分けを覚えよう!
みなさんは英語の”just”と”only”の違いを説明できますか?
「使い方がよくわからない!」と言われる英語にも挙げられるこの2つの単語。日本語ではどちらも「だけ」という意味を持っています。ですが、”just”と”only”がそれぞれ持っているニュアンスには違いがあるんです。
今回は、「英語の”just”と”only”の違い」について紹介します!
「just」と「only」の違い
はじめに、「just」と「only」の違いについて簡単に説明します。
どちらも「○○だけ」とか「○○しか」と訳されることが多い2つの言葉ですが、ニュアンスには大きな違いがあるんです。
“just” ⇒ 「ある基準にピッタリ合う」
“only” ⇒ 「それ以外にない」や「他にない」
日本語で考えると同じような感じなのに、英語で考えると実は全く違うニュアンスを持った言葉なんですね。
それでは、それらをどのように使い分けていけばいいのか、詳しく解説していきます!
「just」の使い方
まずは、英語”just”の使い方を見ていきましょう。
後に説明する”only”との違いをしっかり感じられるように、ここで”just”のニュアンスを掴んでおきましょう!
単なる人や物を表現する
別に深い意味や理由はない「ただそれだけ」っていうニュアンスを出したいときに、”just”を使います。
例えば、ある異性との仲を聞かれたときに「違う違う、ただの友達だよ」なんていうときありますよね。そんなときに”just”は使われます。
Tom is just a friend.
(トムはただの友達よ。)
「友達という基準があって、”Tom”はそこのちょうどその位置にいる」ってことで”just”なんです。それ以上でもなければそれ以下でもないっていう感じですね。
単なる行動を表現する
特にその行動に意味や理由はないというときにも、英語の”just”は使われます。「ただしてるだけ」とか「ただやるだけ」みたいな感じです。
例えば、こんな感じです。
A: What’s the matter?
(どうかしたの?)
B: I’m just sitting.
(ただ座ってるだけだよ。)
“just”を使ってこのように言うと、「相手が心配するようなことは何もない、ただ座ってる。それだけ。」ということを表現できます。
「座る」という行動に、ピッタリと自分が合ってる感じです。つまり、そこに余計な理由などはつかず、ただただ「座る」ということだけに自分の行動がおさまってることを伝えてます。
他に、特に難しくないことをするとき、理由を考える必要がないときにも使えますね。「何も考えずにそれをやるだけ」というニュアンスです。
A: What should I do?
(どうすればいいの?)
B: Just ask him.
(彼に聞けばいいだけだよ。)
Bさんの気持ちとしては「何も考えずに彼に聞けばいい。それだけ。」という感じですね。「彼に聞く」という行動に自分を持っていけばいいということです。
少しのことを表現する
「ちょっとだけ」というニュアンスを出したいときの”just”の使い方です。
例えば、「ちょっと待って」と言うときに使われるおなじみの英語フレーズで使われてますね。
Just a moment.
(ちょっと待って。)
「瞬間ピッタリ、そこからずれません」、つまり「ほんの少しだけ待ってほしい」ということを伝えてます。
ちょうど起こったことを表現する
その瞬間に起きたことなどを表現するときにも”just”は便利な言葉です。
I just finished folding the laundry.
(ちょうど今洗濯を畳み終りました。)
「洗濯を畳むということを終えた」ということが、「ちょうど今」にピッタリと合ったという感じですね。
ちょうどの数や量を表現する
数や量がピッタリなことを言うときのパターンです。
We have just 5 minutes.
(ちょうど5分あるよ。)
“just”を使うことで、「だいたい5分」ではなくて「5分ピッタリ」であることを伝えられます。5分より多いということも少ないということもないという感じになりますね。
条件にピッタリ合ってる人や物を表現する
「ある基準や条件にピッタリ!」と思う人や物について、「まさに君」とか「まさにそれ」のように言いたいときの”just”の使い方です。
例えば、こんな感じになります。
A: A person who is responsible, honest and patient…Who was she talking about?
(責任感があって、正直で、忍耐強い人か...彼女は誰のことを話していたんだろう?)
B: Just you.
(まさに君のことだよ。)
「責任感があり、正直で、忍耐強い」という条件にピッタリ合ってるのがAさんであると感じたので、Bさんは”just”をつけて「まさに君」だよと言っているんです。
「only」の使い方
続いては、英語”only”の使い方です。”just”と比べて、”only”の方が使われ方の幅は狭いです。
“just”で使った例文と比較しやすい例文になっているので、その違いを感じてみて下さいね。
唯一の人や物を表現する
“only”の使い方というと、これが思い浮かぶ方が多いんじゃないかと思います。
「この人しかいない」とか「これしかいない」というニュアンスです。他に当てはまる人や物がいないときですね。
Tom is her only friend.
(トムは彼女のたった一人の友達だよ。)
彼女にとって、友達はトムだけであることを伝える文です。他にはそういう存在がいないということです。
ある条件にあう人が他にいないっていうときにも、このパターンですね。
A: A person who is responsible, honest and patient…Who was she talking about?
(責任感があって、正直で、忍耐強い人か...彼女は誰のことを話していたんだろう?)
B: Only you.
(君しかいないよ。)
“just”を使ったときとの違いを感じられますか?“just”のときは「その条件にピッタリ合うのが君だ」とは言っていますが、他にもその条件に合う人がいる可能性もあるんです。
ところが、“only”を使うと「君しか当てはまる人がいない」というニュアンスになるんです。“only”を使うことで他の可能性はなくなります。
唯一の行動について表現する
「他に選択肢がなく、それをするしかない!」というときの使い方ですね。ちょっと追い込まれてる感じもします。
A: What should I do?
(どうすればいいの?)
B: Only ask him.
(彼に聞くしかないよ。)
“only”を使うことで、「彼に聞く」という以外に選択肢は残されていないというのを伝えてます。「ただそれをやればいい」という”just”とのニュアンスとは違いがありますね。
足りてないことを表現する
本当ならもう少し必要なのに、これしかない。そんなときに使われる”only”のパターンです。
足りてないけど、それしかなくて、加えられるものもないというような状況です。例えば、時間が足りないときなんかに使えますね。
We have only 5 minutes.
(5分しかありません。)
本当はもっと時間が必要なのに、今自分たちにあるのは「5分」という時間だけということです。それ以外の時間はないということですね。
“only”を使って言うと、だいぶネガティブな感じがします。“just”を使ったときは、単に「ちょうど5分」という意味で、そこからネガティブさというのは特に感じられません。ここが大きな違いですね!
それしかやってないことを表現する
ある行動をしただけで他には何もやってないということを伝えるときにも”only”を使うことができます。
I only finished folding the laundry.
(洗濯を畳むのが終わっただけ。)
この文からは、他にも終わらせないといけないことがあるのに、「洗濯を畳むこと」だけしか終わってないという印象を受けます。
“just”を使ったときと大きなニュアンスの違いがありますよね。“just”は「ちょうど終わった」、”only”は「それだけ終わった」というニュアンスです。
おわりに
今回は”just”と”only”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
どちらも「だけ」と訳されることが多いので間違えやすいですが、2つの言葉にはニュアンスの違いがあるんですね。
今回の記事の例文を参考にしながら、”just”と”only”の違いを理解し、自分の表現の中でどんどん使っていってみて下さいね!