「alone」と「lonely」の違いは?『独り』を意味する英語を理解する!
「独り」を表す英語の言葉には、”alone”と”lonely”があります。
これらの言葉は聞いたことがある方も多く、意味もご存知の方が多いでしょう。
ですが、「この2つの言葉の違いは?」と聞かれると、説明できないという人も案外たくさんいるかもしれませんね。
というわけで、今回は”alone”と”lonely”の違いをスッキリと理解できるように、その意味と使い分け方について紹介していきます!
「alone」と「lonely」の違い
まずは、それぞれの詳しい意味と使い方を紹介する前に、”alone”と”lonely”の違いを簡単に解説します。
これらの言葉の持つ「独り」には、以下のような意味合いの違いがあるんです。
“alone” ⇒ 周りに誰もいない「状況」
“lonely” ⇒ 一人ぼっちで寂しい「感情」
実は、”alone”というのは単にその「状態」を表すだけで、そこに「感情」は含まれていないんですね。
一方、”lonely”には「1人ぼっち」という「状態」にプラスして、「1人だから寂しい」という「感情」も含めるニュアンスがあるんです。
そのため、以下のように考えることができます。
“alone” ⇒ 寂しさや孤独感はない
“lonely” ⇒ 寂しくて孤独、かわいそう
“alone”という言葉を使った後に、寂しいという気持ちを言いたいのであれば、別の表現を加える必要があります。
そうすることで、”alone”を使っても寂しい気持ちを表すことは出来ますが、”alone”という言葉そのものにはそういったニュアンスはありません。
もし、「独り」と「寂しい」の両方を一言で表現するのであれば、”lonely”を使いましょう。
さらに、”alone”と”lonely”は言葉が持つ役割も違っています。
“alone” ⇒ 形容詞・副詞
“lonely” ⇒ 形容詞
どちらも「形容詞」の役割がある点は同じですが、”alone”はさらに「副詞」の役割もあるんです。
それでは、”alone”と”lonely”の違いについて、もう少し詳しく紹介します!
「alone」について
周りに誰もいないという「状況」を表す
英語の”alone”が表す「独り」は、「周りに誰もいない」とか「そこにいるのは自分だけ」という「状況」です。
その言葉自体には「寂しさ」や「孤独感」などの気持ちを示すニュアンスは含まれていません。
そして、”alone”には「形容詞」と「副詞」という2つの役割があります。
①形容詞
「形容詞」なので、主語の状態について説明する文の形で使うことが出来ます。
【「主語」+「動詞」+”alone”】という形です。
I’m alone now.
(私は今1人です。)
上の例文の表現は、「家族が出かけていて家には自分だけ」とか「休憩中に同僚はみんな外に出ていてオフィスに自分しかいない」とか、そんな状況の時に使えます。
「自分だけがそこにいる」という状況を伝えているだけです。
When I was waiting for them, I was alone.
(彼らを待っている時、僕は1人だった。)
この例文では、他に一緒に待つ人がいなくて自分だけで待っていたということを伝えています。単に「1人だった」という状況を説明していて、そこには「寂しさ」などの気持ちは含まれていません。
また、「1人」という意味を持つ”alone”ですが、実は「2人っきり」という状況でも使われることがあるんです。
We’re alone at last.
(やっと2人だけになれたね。)
周りには誰もいなくて「私たちだけ」がいる状況を説明します。場合によっては、ロマンティックな意味合いでも使うことが出来ますよ。
ちなみに、「形容詞」は【「形容詞」+「名詞」】の形で使うことが出来ます。例えば、”beautiful women”で「キレイな女性たち」のような形ですね。
ですが、この”alone”にはそのパターンの使い方はしません。【「主語」+「動詞」+”alone”】という使い方だけですので、注意しましょう。
②副詞
「副詞」として使うと、「ある行動を自分1人でする」というニュアンスになります。
例えば、「形容詞」の項目で使った例文”When I was waiting for them, I was alone.”を「副詞」で言い換えると、こんな風に言えますよ。
意味は同じですが、言葉の使い方が違います。
I was waiting for them alone.
(1人で彼らを待っていたんだ。)
「1人で彼らを待っていた」という行動を言ってから、”alone”を「副詞」として加えることで「自分1人だけでしていた」ということを説明しています。
「lonely」について
一人ぼっちで寂しいという「感情」を表す
英語の”alone”は、単に「1人であるという状況」を表す言葉でしたね。
それに対して、英語の”lonely”は1人であるという状況に加えて、「寂しい」や「かわいそう」などの気持ちも表現することが出来る言葉なんです。
場合によっては、例え周りに誰かいたとしても、気持ち的に「孤独感」があるようであれば”lonely”を使うこともあります。
心情的に「1人なんだ」という気持ちを伝えるのに適した言葉です。これは”alone”にはないニュアンス。
そして、”lonely”は「形容詞」としての使い方しかありません。
では、例文を見ていきましょう。
I’m lonely now.
(私は今1人ぼっちです。)
なんだか寂しげで、今にも泣きだしてしまいそうな不安げな様子が浮かびます。「誰もいなくて心細い」という気持ちを英語で言う時には、このように”lonely”を使うのがピッタリですね。
“alone”が”lonely”になるだけで、同じ「独り」でも、そこに含まれる印象がガラッと変わります。
それでは、もう1つの例文も見てみましょう。
When I was waiting for them, I was lonely.
(1人ぼっちで彼らを待っていたんだ。)
このように、英語の”lonely”を使うと、「1人で寂しい気持ちを持ったまま待っていた」というニュアンスになります。一緒に待ってくれる人がいなくて、一人ぼっちでポツンとしてる感じもしますね。
また、この”lonely”も「独り」という意味ですが、複数の人が孤独感や寂しさを感じているのであれば、以下のように使うことも出来ます。
We’re lonely.
(私たちは寂しい。)
自分を含めた誰か数人がそこにポツンといるような感じですね。
ちなみに、”lonely”は【「形容詞」+「名詞」】の形で使うことが出来ます。「孤独な〇〇」とか「1人ぼっちの○○」という感じのニュアンスです。
He is a lonely man.
(彼は孤独な男です。)
おわりに
今回は、「独り」を意味する英語の”alone”と”lonely”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
日本語にすると同じ意味なので、同じように使えるのかと思いきや、実は全く違う意味合いなんですね。
英語で「1人である」ということを表現する時に、状況だけ伝えるのであれば”alone”を使います。もし「寂しい」という気持ちも含んでいるのであれば”lonely”です。
適切に使い分けられるように、様々な例で練習してみてくださいね!
「寂しい」に関連して、以下のフレーズ記事もあわせて読んでみることをおススメします。”lonely”以外の言葉を使った英語表現もあるので参考にしてみてください。
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