「始める」の英語!「start」と「begin」の違いを例文で分かりやすく紹介!
「始める」という意味を持つ英語といえば、多くの人が思い浮かべるのが”start”と”begin”の2つではないでしょうか?
日本語では同じ意味のこれらの言葉ですが、そこにはニュアンスの微妙な違いが存在するんです。
今回は、「始める」の英語”start”と”begin”の違いについて紹介します!
「start」と「begin」の違い
まずは、大まかに”start”と”begin”の違いについて解説していきます。
多くの場面では、”start”と”begin”はどちらを使っても問題ありません。
ですが、それぞれの「始める」には以下のような意味合いが込められているんですよ。
“start” ⇒ 止まっていたものが動いていく、始まったものが続いていく
“begin” ⇒ 一歩踏み出す、始める場所を指す
英語”start”は、「始まった後にそれが動いていく」という持続性のニュアンスが含まれています。線のイメージですね。
一方、”begin”という言葉は、単に「始める」という部分にしか注目していないんです。点のイメージ。
このようなニュアンスの違いがあるため、表せる対象となる事柄が異なるんです。
“start” ⇒ 物事、事業、機械、乗り物、噂
“begin” ⇒ 物事
そして、含まれる意味合いから、反対を意味する語も以下のような違いがあります。
“start”の反対語 ⇒ “stop”
“begin”の反対語 ⇒ “end”
英語の”stop”は「動いていたものが止まる」、”end”は「終わりの場所を指す」という意味です。
それぞれ、”start”と”begin”とは逆のニュアンスになっていますね。
では、詳しい使い方を見ていきましょう!
「start」について
物事が始まる
英語で「物事が始まる」を言う時には、”start”を使います。
これは”begin”と共通している使い方ですが、”start”は始まった後の流れも意識している言葉です。
そして、口語的でカジュアルな場面では”start”の方が好まれています。
例をいくつか見てみましょう。
The alphabet starts with A.
(アルファベットはAから始まります。)
アルファベットが”A”から始まり、その後も続いていくというニュアンスが表現されています。
It will start to snow soon because the temperature went down so suddenly.
(急に気温が下がったから雪が降るかもしれないね。)
こちらは、”start”を使うことで、「雪が降り始めて、その後も降り続いていく」ということをイメージしています。
ニュアンスの違いはありますが、「物事が始まる」と言う時は、この後に紹介する”begin”との入れ替えが可能です。
続いては、”start”しか使えないパターンというのを確認しましょう。
「止まっていたものが動いていく」、「始まったものが続いていく」という”start”のニュアンスをしっかりイメージしてみてくださいね。
事業を始める
「事業を始める」や「起業する」と言う時は”start”を使います。
起業した後には会社が続いていきますから、「始まったものが続いていく」ということを意識した”start”を使うのがピッタリなんですね。
単に「始める」だけでなく、「始めたもの(会社)を動かして(経営して)いく」というイメージです。
He started his new company.
(彼は自分の会社を始めた。)
機械が動き出す
英語で「機械などが動く」や「機械が起動する」と言う時にも、”start”を使うことが出来ます。
「電源などを入れることで機械が動き出す」ので、英語の”start”が持つニュアンスにピッタリですね。
My smartphone won’t start. It might be broken.
(スマホが動かないや。壊れてるのかも。)
乗り物が動き出す
乗り物についても”start”を使って表現することが出来ます。
機械のイメージと似ていますね。エンジンなどを起動させることで、乗り物は動き出します。
だから、「止まっていたものが動いていく」というイメージの”start”で表現するのが適しているんです。
The first train starts at 5:30 from the same station every day.
(始発はいつも同じ駅から5時30分に出発します。)
噂が広がり出す
噂についても、英語の”start”を使って表現できるんですよ。
誰からから発せられたことが、どんどん人に伝わっていく。噂というのは、誰かが言い出したら、止まることなく広がっていきますよね。
この様子が「始まったものが続いていく」という”start”のニュアンスに一致するのです。
The rumor about him was started from her.
(彼についてのうわさは彼女から始まった。)
「begin」について
物事が始まる
“begin”は、「物事が始まる」と言う時にしか使われません。
それは、その後の動きは意識せずに、その始まりだけを意識しているからです。
なので、機械や乗り物など始まった後の動きも考えられるものに関しては、使うことが出来ません。
「物事が始まる」を意味するときも、”start”が物事がその後に続いていくことを意識しているのに対し、”begin”は単にその始点だけに意識が向いているんです。
そして、”begin”はビジネスやフォーマルな場面で好まれて使われます。
The alphabet begins with A.
(アルファベットはAから始まります。)
この後に、他のアルファベットが続いていくという持続性は関係なく、単に「アルファベットは”A”から始まる」ということだけを表現しています。
It will begin to snow soon because the temperature went down so suddenly.
(急に気温が下がったから雪が降るかもしれないね。)
こちらも、「雪が降り始める」というポイントのみを意識しています。
おわりに
今回は、「始める」を意味する英語の”start”と”begin”の違いについて紹介しました。いかがでしたか?
共通している使い方はありますが、それぞれの込められているニュアンスには、大きな違いがありましたね。
しっかりとその違いを身につけて、会話の中で上手に使えるようになりましょう!