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英語の「take」と「bring」の違いとは?意味を理解してイメージを掴む!

 

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どちらにも「持っていく」や「連れていく」という意味がある英語の”take”と”bring”。使い方が紛らわしいと感じる人も多いのではないでしょうか?

ですが、それぞれ日本語の意味だけでは表現しきれないニュアンスというのが存在するんです。

今回は、スムーズに表現できるようにするために、英語の”take”と”bring”の意味について解説していきたいと思います!



「take」と「bring」の違い

まずは、詳しい意味を見る前に、英語の”take”と”bring”の違いについて、簡単に確認しておきましょう。

まず、これらの言葉は「どこへ持っていくか」あるいは「どこへ連れていくか」という部分で違いがあるんです。

“take”  ⇒ 話し手または聞き手のいない所へ持っていく・連れていく
“bring” ⇒ 話し手または聞き手のいる所に持ってくる・連れていく

または、このようにも捉えることができます。

“take”  ⇒ 話題の中心ではない所へ持っていく・連れていく
“bring” ⇒ 話題の中心になっている所に持ってくる・連れていく

上記に挙げたニュアンスの違いから、”take”と”bring”はそれぞれ次のようなイメージがあります。

“take”  ⇒ 距離が視点から離れていく
“bring” ⇒ 距離が視点に近づいてくる

それでは、英語”take”と”bring”のそれぞれの意味とイメージをさらに理解するために、詳しい使い方を確認していきましょう!


「take」の意味

視点から離れた場所へ持っていく・連れていく

視点とは、話し手と聞き手のいる場所、あるいは話題の中心になっている場所を指します。

英語の”take”には、その視点から離れた場所へ「物を持っていく」、あるいは「人を連れていく」という意味があるんです。

まずは、1つ目の例を見てみましょう。

Aさんは、離れた場所にいるCさんに本を持って行って欲しいとBさんに、こんな風に言いました。

Can you take her that book?
(あの本を彼女に持って行ってくれる?)

話し手と聞き手であるAさんとBさんからは離れた場所にCさんがいます。

そのため、Cさんに本を持っていくためには、視点である話し手と聞き手がいる場所からは離れていかなくてはなりません。

なので、英語の”take”を使っているんですね。「視点から離れた場所へ持っていく」という意味合いが生かされています。

もう1つ、例を見てみましょう。

例えば、AさんとBさんが、Aさんの奥さんについて話をしていたとします。

その流れで、今度の行われるジョンの誕生日パーティーに奥さんを連れていくことをAさんは以下のようにBさんに言いました。

I’ll take my wife to John’s birthday party.
(ジョンの誕生日会に嫁を連れてくよ。)

ジョンの誕生日会は今度行われることなので、当然、今AさんとBさんがいる場所ではありません。しかも、この話題の中でジョンの誕生日会に触れてはいませんでした。

実際の場所でも話題の中でも、視点にはなっていないんですね。

ということで、「視点から離れた場所へ連れていく」というイメージの英語”take”を使うのがピッタリなんですね。


「bring」の意味

視点に向かって持っていく・連れていく

この場合の視点も、話し手と聞き手のいる場所、あるいは話題の中心になっている場所のこと。

英語の”bring”には、その視点に向かって「物を持っていく」、あるいは「人を連れていく」という意味があります。

それでは、使い方の例を見ていきましょう。違いを感じてもらうために、”take”の項目で使った例文を”bring”に変えて紹介していきます。

まずは、1つ目です。

Aさん、Bさん、Cさんは同じ場所にいます。そのとき、Aさんはある本のことを思い出し、Cさんに見せてあげたいと思いました。

そこで、Bさんにこんな風にお願いします。

Can you bring her that book?
(あの本を彼女に持ってきてくれない?)

“take”の例文の状況とは違い、Cさんは話し手と聞き手であるAさんとBさんと同じ場所にいます。そして、Bさんがある本をCさんの所に持ってくるということは、視点に向かって来るということです。

“bring”の「視点に向かって持っていく」という意味合いが感じられますね。

続いての例です。

AさんとBさんはジョンの誕生日会について話をしています。

その中で、Aさんは奥さんを連れていくことを以下のように伝えました。

I’ll bring my wife to John’s birthday party.
(ジョンの誕生日会に嫁を連れていくよ。)

“take”の例文の状況と同様に、AさんとBさんが今ジョンの誕生会にいるわけではありません。ただ、”take”を使ったときと違い、話題の中心がジョンの誕生日会なのです。

だから、視点はそこにあると考えて、そこに向かっていくイメージの英語”bring”を使って表現するのが自然な形になります。

おわりに

今回は、英語の”take”と”bring”の意味の違いについて紹介しました。いかがでしたか?

日本語の意味だけでは捉えられない、それぞれの言葉が持つ視点に対する感覚やニュアンスの違いがありましたね。スムーズに使いこなせるようになるまでは、身振り手振りも加えて練習してみるといいかもしれません。

「視点に対してどういう動きをするのか」をしっかりとイメージするように心がけてみましょう!

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