英語「up」の意味とは?イメージを掴んで使い方をマスターする!
英語の”up”という言葉の意味は何でしょう?
「上」という意味を浮かべる方も多いかと思います。確かにその通りですが、それだけでは表現しきれない使い方もあるんです!
“up”の持つイメージからその意味を広げて考えていく必要があります。
今回は、英語”up”の意味について、そのイメージを使いながら徹底的に解説しちゃいます!
「up」のイメージと意味
“up”の詳しい使い方を見ていく前に、そのイメージと意味について大まかにチェックしておきましょう!
まずは、英語”up”のイメージは、ズバリ「上向きの矢印」です。つまりこういうこと。
“up”=↑
このイメージから、”up”は以下のような意味で使われます。
①上がる・上げる
②増える・増やす
③良くなる
④完全になる
⑤現れる
⑥近づく
それぞれ違うニュアンスですが、どれも”up”が持つ「上向きの矢印」というイメージを基本とした意味になっているんですよ。
それでは、それぞれの意味での詳しい使い方を学んでいきましょう!
上がる・上げる
この意味は、「上向きの矢印」のイメージそのままですね。
体の一部が上がる・体の一部を上げる
人がある行動をすることによって、体の一部が上がる、または体の一部を上げるを意味するときの”up”の使い方です。
「上を向く」というのも顔を動かして「目線を上げる」ということですから、”up”を使うことが出来ます。
They looked up when they heard a noise coming from the ceiling.
(天井から物音がしたので、彼らは上を見上げた)
物が上がる・物を上げる
物が上がったり、物を上げたりする場合の”up”の使い方を見ていきましょう。
例えば、物を拾うというのも、下にある物を拾ってそれを挙げるということ。だから、”up”が使った英語の表現ができるんですね。
The mother picked up a spoon dropped by her baby.
(その母親は赤ん坊が落としたスプーンを拾い上げた。)
増える・増やす
数や量などが増えるということは、それを表す数字や単位が上に上がっていくということ。
これも”up”の持つ「上向きの矢印」のイメージが出来ますね。
数が増える・数を増やす
様々な物事の数や数字が増えるというときなどの”up”の使い方です。
例えば、「気温が上がる」というのは「気温を表す数字の数が増える」ってことですから、”up”を使うことができます。
The weather forecast said that the temperature will go up tomorrow.
(天気予報では明日は気温が上がるって言ってたよ。)
量が増える・量を増やす
ハッキリと数字では表せないけど、ある物の量が増えると言うときも”up”を使い、英語で表現することができます。
実際に目には見えませんが「声の大きさ」も「声の量」なので、「声を大きく」と言うときにも”up”が使われます。
I’m afraid I can’t hear you. Can you speak up, please?
(よく聞こえないのですが、大きい声で話してもらってもいいですか?)
良くなる
何かが「良くなる」というと、物事が上向きになっているといえます。上向きの矢印を想像するのが自然ですよね。
物事が良くなる
ある物事が良い状態に向かうことを”up”を使って表現することができます。
日本語でも能力を磨くことを「ブラッシュアップする」なんて言いますが、元々は英語の”brush up”という表現です。
「能力を磨く」つまり「能力が良くなる」ってことですから、”up”が使われているんですね。
What can we do to brush up on our communication skills?
(コミュニケーションスキルを磨くためにどうしたらいいのかな?)
ここまでの意味は「上向きの矢印」のイメージをとらえやすかったと思います。次の意味からは少し発想を広げて考えていきましょう。
完全になる
積み木やブロックを1つ1つ重ねて一番上まで積み上げた様子を思い浮かべてみましょう。
積み木は一番上まで積み上げることで完成します。つまり「完全になる」という状態ですね。
これも上に矢印が向いているイメージになります。なので、”up”を使って表現することができるんです。
物事をやり遂げる
ある事を最後まで行う、つまり「その事を完全にやる」っていうこと。そんなときにも”up”を使います。
例えば、親が子供を巣立つまで育てるというのもそんなイメージで考えることができるんです。
She divorced at a young age, but she brought up her three children.
(彼女は若い時に離婚したが、3人の子供を育て上げた。)
全て片づける
そこにあったものを全て消費する、これも物事を終わらせて完全な状態にすると言えます。だから、”up”を使うことが可能です。
例えば、そこにある食べ物を残さず全部食べるというのもこのイメージで、”up”を使って表現できます。
Has he eaten up all of them by himself?
(彼が一人で全部平らげたの?)
現れる
何か入れ物を想像してみましょう。箱でも何でもいいです。
そこから何かが現れるところを考えてみると・・・「下から上に上がってくるイメージ」イコール「上向きの矢印のイメージ」ができませんか?
もちろん、実際に人や物が現れるときは、必ずしもそのような動きではありません。
「現れる」という意味で、英語の”up”が使われるのは、そのイメージが生きていているからなんですね。
人が現れる
人がある場所にやってくる様子を表すときの「現れる」を”up”を使い、英語で表現することが出来ます。
Almost all of the guests left the venue when he showed up.
(彼が現れたときには、ほとんどのゲストが会場を後にしていた。)
物事が現れる
人だけでなく、物事に関しても、“up”を使って「現れる」というニュアンスを出すことができます。
例えば、アイディアなどが頭の中などに現れるイメージですね。
No ideas came up at all.
(全くアイディアが浮かばなかった。)
近づく
何かが近づいてくるときというのは、こちらに迫ってくる感じがしますよね。
箱などを覗き込んでいて、そこに入ってるものが上に上がってくる様子を想像してみましょう。近づいてくる感じがします。
だから、「上向きの矢印」のイメージを持つ”up”が「近づく」という表現でも使われるんですね。
人が近づく
ある所に人が近づくと言うときには、”up”を使って以下のように英語で表現することができます。
例えば、良く使われるのは、人に話しかけるために近づく様子を表すときです。
John came up to me and said warm words.
(ジョンは僕の方に来て温かい言葉を掛けてくれた。)
人だけでなく、人が建物などに近づくという意味でも使われます。この場合は、「遠くからやってくる」というような印象です。
When I called them, they were coming up to the station.
(僕が彼らに電話したとき、彼らは駅に近くまで来ていた。)
予定が近づく
他にも、あるイベントや計画などが実施される日が近づいていることも表現できます。
A field trip is coming up so my son is excited.
(遠足の日が近いから息子はワクワクしてるの。)
おわりに
今回は、英語”up”の意味について紹介しました。いかがでしたか?
“up”の持つイメージが様々な形で広がって、色々な意味で使うことが出来ます。
イメージを理解して、それぞれの意味を知ると、表現できる幅がさらに広がっていきますね。多くの例文で使い方を確認しながら、しっかりマスターしていきましょう!