英語「enough」の使い方!役割を知って「十分な」を表現しよう!
「十分な」という意味で使われる英語の”enough”ですが、その使い方にはいくつかパターンがあるのをご存知ですか?
“enough”というのは、ある物事や状態について「その基準」を満たしているというときに使われる言葉です。欠けてたり足りない部分がないというイメージ。
今回は、「十分な」を表す英語”enough”の使い方について紹介します!
「形容詞」として使う
まずは、「形容詞」としての”enough”の使い方を紹介します!「形容詞」とは「名詞」がどんなものなのかを説明するときに使われる言葉です。
「形容詞」としての”enough”は、必ず「名詞」の前に置かれます。
では、その使い方を確認していきましょう!
“enough”+「名詞」
「十分な○○」というように、あるものが十分であることを表現するときの使い方です。
例えば、こんな風に使います。
I have enough time to do household chores.
(家事をするのに十分な時間がある。)
“time”という「名詞」の前に”enough”をつけることで、「十分な時間」という表現しているんですね。
「十分な時間がない」と否定の形にするときは、こんな風に言います。
I don’t have enough time to do household chores.
(家事をするのに十分な時間がない。)
否定文になっても、”enough time”はそのままですね。その前の「動詞」の部分で否定の形にすればOK。
ちなみに、例文の”time”は「数えられない名詞」なので、そのまま”time”という形になっていますが、もし「数えられる名詞」を使うときには「複数形」にしましょう。
I have enough onions to make curry.
(カレーを作るための十分な玉ねぎがある。)
「副詞」として使う
次に、「副詞」として使われる”enough”について説明します。「副詞」とは「動詞」や「形容詞」の程度を説明するときに使われる言葉です。
「副詞」は比較的置かれる場所が自由な言葉ではありますが、「副詞」としての”enough”の位置は決まっています。必ず「形容詞」または「副詞」の後です。
では、その使い方を紹介します!
「形容詞」+”enough”
「形容詞」の後に”enough”を置くことで、「ある状態が十分であること」を表現する使い方です。
例えば、以下は「大きさが十分だ」と言うときの文です。
This table is big enough for this room.
(このテーブルはこの部屋には十分な大きさだよ。)
「大きい」を表現する「形容詞」である”big”の後に”enough”がありますね。こうすることで「大きさが十分だ」と伝えることができるんです。
「十分な大きさでない」と否定する場合は、以下のように言えます。
This table isn’t big enough for this room.
(このテーブルはこの部屋には十分な大きさじゃない。)
ここでも“big enough”の部分は変わっていませんね。その前の「be動詞」の部分で否定の形を使っています。
「副詞」+”enough”
「副詞」の後に”enough”をつけて、「その程度が十分であること」を表現します。
以下の例文を見てみましょう。
Your daughter study hard enough to pass the entrance exam.
(娘さんは入試に合格するために、十分に頑張って勉強しているよ。)
「一生懸命に」という程度を表す「副詞」の後に”enough”をつけることで、「十分に一生懸命」や「十分に頑張って」というニュアンスを出すことができます。
「十分な頑張りじゃない」という否定の文は、以下の通りです。
Your daughter doesn’t study hard enough to pass the entrance exam.
(娘さんは、入試に合格するためには頑張りが十分じゃない。)
「代名詞」として使う
最後に、”enough”の「代名詞」としての使い方を紹介します。
「代名詞」とは、具体的な名詞の代わりに使われる”he”や”it”などの言葉のことです。
“enough”
「代名詞」として”enough”の使う場合は、“enough”を単独で使うことができます。
ただし、単独で使えるのは前の文の内容や相手が言った言葉によって、「何が」十分なのか明らかな場合のみです。
Twenty chairs have arrived this morning, so we have enough for the meeting.
(今朝イスが20脚届いたので、会議には十分足りる。)
前半部分で”chairs”という具体的な「名詞」を出しているので、後半ではあえてそれを出さなくても”enough”だけで「十分な量のイス」ということを伝えられます。
否定文でも、前半で何のことを言っているか分かれば、後半ではその「名詞」を省略して”enough”だけで使うことができますよ。
There are only ten chairs here. We don’t have enough for the meeting.
(ここには10脚しかイスがない。会議には足りない。)
“enough”+”of”+「限定詞」+「名詞」
「限定詞」とは”the”や”such”など、「これ!」と限定するために使われる言葉です。
「こんな○○はもう十分」とか「この○○は十分」というときに使われます。ちょっとネガティブなニュアンスになりますね。
I’ve had enough of such boring baseball game.
(こんなつまらない野球の試合はもうたくさんだ。)
「つならない野球の試合」を、”such”を使って「こんな」と限定しています。
そのつまらなさが自分の中では「基準」に達してしまっていて、「もう十分」や「もうたくさん」というニュアンスを”enough”を使って表現しているんですね。
おわりに
今回は英語の”enough”の使い方について紹介しました。いかがでしたか?
「十分な」を一言で表せる便利な言葉ですが、一緒に使う言葉の種類によって置かれる位置が変わってきます。
ちょっぴりややこしく感じる部分もあるかと思いますが、いろんな使い方を繰り返し声に出して言ってみたり書いてみたりして、その形じゃないと違和感を感じるくらいまで練習してみて下さいね!